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映画ツレがうつになりまして。の感想&レビュー

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この記事は 約4 分で読めます。

tsure

うつ病をテーマにした基本的にはいい話だけれど、嫁が完璧すぎて、こんな女いないだろ、と言いたくなる夫婦ドラマ。普通に見られますがいい人しか出てこないのでリアリティーはないです。47点(100点満点)

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ツレがうつになりまして。のあらすじ

仕事をバリバリこなすサラリーマンの夫、通称ツレ(堺雅人)が、ある日突然、心因性うつ病だと診断される。結婚5年目でありながら、ツレの変化にまったく気付かなかった妻・晴子(宮崎あおい)は、妻としての自分を反省する一方、うつ病の原因が会社にあったことからツレに退職を迫る。会社を辞めたツレは徐々に体調を回復させていくが……。

シネマトゥディより

ツレがうつになりまして。の感想

嫁が病気の夫を支える、普通にいい話です。ただ、夫が深刻なうつにかかってもこんなに甘くて、のんきな生活をしている夫婦なんて日本にいるんでしょうか? どうも現実感がなかったですね。それにしても夫のことを「ツレ」と呼ぶ嫁しかり、嫁のことを「はるこさん」と呼ぶ夫しかり、日本映画ってこういう「私たち夫婦って変わってるでしょ?」的などうでもいい設定多いですよね。

キャスティングがいけませんね。堺雅人はいかにも神経質そうで、うつになりそうなので適役といえば適役ですが、相変わらずコテコテの演技っぽい演技してますよね。それに対し、実生活で結婚して早々夫に見切りをつけて離婚した宮崎あおいが献身的な妻を演じている皮肉といったらないです。

あれは吉永小百合にしないと。なにより一番不自然だったのは堺雅人と宮崎あおいの間に夫婦感が全く出ていなかった点で、お互いに愛し合っているのによそよそしく、変な距離があります。キスシーンもあるけど、唇を申し訳ない程度に擦るだけで、まるで王様ゲームのキスみたいに照れている意味が分かりませんでした。

実力がなくてちゃんと役作りができないんだったら夫婦役の俳優、女優には本番前に一回実演させたほうがいいです。まさに本番前の「本番」です。それぐらいしないと夫婦の雰囲気を出せないんじゃないでしょうか。ああ、この二人カップルなんだなあ、男女の仲なんだなあ、というのを思わす役作りができる俳優ってあまり日本にいないんですよね。

一方でテーマが「うつ病」というのは現代の日本社会においてはベストチョイスかもしれません。日本の会社で働いている友人たちと話すと、会社に必ず一人や二人はうつ病で休職、あるいは辞めていった人がいると聞きます。

もう国家が作り上げた病気と言っていいかもしれませんね。この映画で僕が特に日本っぽいなあと思ったのは、冒頭で嫁が夫の寝癖を見て「髪の毛後ろはねてるよ」と指摘するシーンです。そして夫が会社に行くとやはり同僚にも「髪の毛はねてますよ」と言われる下りです。

僕はああいう他人のどうでもいい細かい点をいちいち指摘してくる輩が大嫌いで、日常のああいう完璧主義が人を病気にさせると信じています。人によってはTシャツに数ミリの穴が空いているだけで指を指して「Tシャツに穴があいてるよ!」などと言ってくる奴もいますね。

「ズボンにシミがついてるよ」とかもありますね。雨にちょっと触れただけで「濡れてるよ!」とかね。全てはだからなんだよって話なんですが、そんなときは「髪の毛はねてるし、Tシャツに穴空いてるし、ずぼんにシミあるし、服はびしょびしょで、靴紐はほどけてるけど、それがなにか?」って言ってやれる図太さがあれば決してうつにはならないはずです。少なくとも僕はなりません。

コメント

  1. aria より:

    見る事はないと思いますが、宮崎あおいは朝ドラでもあり得ないような良い嫁役やってるんですよね。大河も主役してたし、よっぽど公共放送のお偉い方に気に入られてんだろうなと思います。
    テンプレのような最近の彼女の素敵嫁キャラを観る度に、胡散臭さしか私は感じませんが。

    • 映画男 より:

      ariaさん

      そうなんですね。そんなに素敵な嫁キャラが定着してるんですかあ。案外、実際も素敵な嫁だったりするかもしれませんね。

  2. 鬱男 より:

    残念ですが、貴方こそ完璧主義者です。しかも非常に物差しの短い。夫婦の関係とは千差万別。貴方が否定する筋合いのものではありません。もしかしかたら、貴方は何人か鬱病患者を作っているかもしれません。

  3. さとう より:

    これから見ます。本は読みました。
    確かに良い嫁。
    映画では多少美化はされているのかも知らんが、元が実話なのだから、仕方ない。
    観て感想変わったらまた書きます。