アカデミー賞アニメ部門のノミネート作品で、ジブリが原作からのリメイクやアニメ化がどれだけ下手かが分かる映画。29点(100点満点)
かぐや姫の物語のあらすじ
今は昔、竹取の翁が見つけた光り輝く竹の中からかわいらしい女の子が現れ、翁は媼と共に大切に育てることに。女の子は瞬く間に美しい娘に成長しかぐや姫と名付けられ、うわさを聞き付けた男たちが求婚してくるようになる。彼らに無理難題を突き付け次々と振ったかぐや姫は、やがて月を見ては物思いにふけるようになり……。
シネマトゥディより
かぐや姫の物語の感想
「火垂るの墓」の高畑勲監督による、雑に描いた絵、テンポの悪いストーリー、2時間を越える上映時間、そのどれを取っても子供受けしない要素が満載で、かといって大人向けに作ったとも思えない、ターゲットがブレブレの作品。
お世辞にもいいとはいえないあの絵について今にも「あれこそが芸術ではないか」などといった声が聞こえてきそうです。
笑えるのがあの絵については「水彩画のようなタッチで描かれた絵」などという見事な解説がされているのです。「水彩画のようなタッチ」って便利な言葉だなあ。言い訳のような絶妙な表現ですね。
もちろんわざと、あえて、意図的にジブリはあの絵で勝負を挑んだのでしょう。ただ、そのチョイスがあまりにも職人的すぎて、視聴者を完全に無視してしまっていて、「子供に、あるいは大部分の大人にあの絵が理解できなくてもいいさ」的な傲慢さが見え隠れします。
商業的すぎる映画も嫌いです。でも視聴者をないがしろにした自己満足映画も同じくらい嫌いです。このバランスを保ってこそでしょ。
視聴者のジブリ離れが進んで、ついには借金を抱えている、倒産寸前だ、などの噂が浮上しているのはそういうことが原因のような気もします。はっきりいってつまんないからね、最近の作品。
それになんであの紙芝居のような絵に50億円の製作費がかかるのか理解できませんでした。声優と監督が全部持っていっちゃってるんでしょうか。職人だから経費は全部どんぶり勘定だったりして。マーケティングはディズニーを、話のテンポはハリウッド映画を少しは見習ったほうがいいです。よりによってアカデミー賞のレースで「ベイマックス」に負けちゃだめでしょ。
ストーリーは日本人なら誰もが知っている「かぐや姫」です。これに関してはネタバレもなにもないですね。竹から生まれた女の子が月に帰っていくまでを描いたSFです。
紙芝居ならものの5分で終わるような話を2時間ひっぱり倒していくTBSのような演出に耐えられるのかどうか。眠気と疲れを乗り越えられるかどうか。とにかく視聴者にはいろんな試練が待っています。
唯一面白かったのはかぐや姫の成長の速度で、なにかあると急に大きくなっていく、という設定で、あのままいったら巨人になってもいいのにという気がしましたが、なんでちょうどいい身長で止まってしまったんでしょうか。求婚してくる男たちがかぐや姫のでかさを見て、びびるぐらいがよかったのに。
それでもアカデミー賞のノミネートにまでたどり着いたのは、おそらく「かぐや姫の物語」が評価されてというより、原作の「竹取物語」の神秘性と美しさがアメリカ人に評価されたんじゃないでしょうか。「へえ、こんな話知らなかったなあ、ETみたいに美しい話だなあ」程度のものだと思います。ジブリもっと頑張れよ。
コメント
自分が気にいらなかった映画の貶し方が、下品な上に人格攻撃的。映画は人生を学ぶもの、と言った人もいたが、あなたはまったく何も学んでない。
アカデミー賞の予想が外れて、やや気弱な書き方だけど、映画の好みなんて人それぞれなんだから、がっかりするかどうか解らないでしょ?あなたがすべての基準ではない。
暴動起こすんでしょ?
あなたの言う通り!
こんにちは。
いつも独自の視点でのレビューを
楽しみに、そして参考にさせてもらってます。
普段気づかないことや知らないことを教えてもらえる素敵なブログです。
もしよければ「あの日の声を探して」という作品のレビューをお願いします。
瑞希さん
コメントありがとうございます。「あの日の声を探して」が鑑賞できたら、レビューしたいと思います。ありがとうございました。
この映画は本当につまらない。逆にあの原作の素材をよくここまで
駄目にできたなという感想。
こんなもんがアカデミー賞に入ったことが奇跡。
ほめてる人間は、思考停止で、最後の迎えに来る所がいいよね~とか言っているアニメオタクばかりで
普段ジブリをそれなりに楽しめる友人や肉親達の評価は最悪だった。
おっさんが考えた、当時としては自由な女を描こうとした結果
女性から批判殺到の不愉快な映画に仕上がったしね。
嫁がいるのにセックスの暗喩である空を飛び回るガングロちり毛男とか。
最近のジブリはじいさんの独りよがりでしか楽しめない映画ばかり。
自分も同意見でなぜか高評価で「泣ける」「傑作」という評価レビューが多いことに疑問だったのでスッキリしましたw
物語は昔話なので正直どうでもいいけど、なぜジブリがこの作品を映画で作る必要があったのかが疑問で。。。
子供も見るだろうジブリ作品で何を伝えるつもりで映画化したのか、地球の普通の暮らしの人々を散々引っ掻きまわしてあげくすべて忘れて去っていく主人公を見てどう感じろとwというのが見終わった感想でしたw
これを高評価する方はどの視点で見ているんでしょう。。。
自分は「翁だってかぐや姫が来なければ幸せにおばあちゃんと暮らしていっていたし、捨丸だって変な妄想抱かないで済んだし、求婚した人も無駄に不幸になることなかった」としか感じませんでしたw
どこで泣けるんだろうと本当に疑問でしたが、同じように不評な方のブログに出会って良かったです。
アフロ座頭市さん
コメントありがとうございます。僕の場合はストーリーというよりテンポと絵が駄目でしたね。
巨人になってもいい、てところかなり笑ってしまいました。たしかに退屈な展開でした。次の駿監督の新作はおもしろいですかねえ。
次回作どうなんでしょうかね。面白いといいんですが。
偉そうに映画評価すんなよ
何が映画男だよニートのくせに!
映画見てる暇あるなら働け
あの映画を見てこんな感想しか出てこないんですか。
本当に世の中には色々な人がいますね。
ライターさんも閲覧者を増やすためにこんな冗談のような記事を書かれてるんでしょうけど、まさかこんなに批判する人がいるなんて思わなかったでしょうね。
どこかでジブリの鈴木さんが「今の若者はストーリーばかり注目する云々」と仰っていた気がしますが、ストーリーすらまともに見れてない人がこれだけいるとは…
原典を読んでいなさそうだったり、全く頓珍漢な解釈をされてる方もいらっしゃいますし、そもそも根本のストーリーを批判されてる方も見受けられて、どんな気持ちで書き込みをなさっているのでしょう。
仕事としてこのような記事を書くのも分かりますが、あまりやり過ぎますとおかしな人が湧いて評判を落としますから、くれぐれもお気をつけて。
世の中には本当に沢山の映画があって、さまざまな評価がありますが、「かぐや姫の物語」にもいろんな感想があるんですね……
映画男さんの『おそらく「かぐや姫の物語」が評価されてというより、原作の「竹取物語」の神秘性と美しさがアメリカ人に評価されたんじゃないでしょうか。』という何とも単純明快な一文が、実にわかりやすくてスッキリとしました~ (^_^ゞ …ですね♪
岡 田 斗 司 夫 の 解 説 を 見 よ う
とぶそ
(監督の高畑勲の演出がむちゃくちゃ伝わりにくいから
ちょっと変に見えちゃうんだよなぁ、残念)
あ、後今更だけど監督は宮崎駿じゃなくて高畑勲だからね。
それぞれの映画の特徴
宮崎駿:子どもが見ても楽しめる。口開けてボーっと見てても面白いし、
じっくり考察して見てみても面白い。
高畑勲:じーーーーーっくり考察しないとあまり面白くない。
みんなが宮崎駿監督の作品に慣れすぎて、映画がそういうものと
思ったことによりあまり『かぐや姫の物語』は評価されなかった。
って斗司夫が言ってた。