ソフィア・コッポラによる自分の幼年時代をネタにした作品。ハリウッド俳優の孤独や虚無感を描いたドラマで、スローな展開にもかかわらず、退屈させない内容になっています。61点(100点満点)
SOMEWHEREのあらすじ
ロサンゼルスのホテルで派手な暮らしを送るハリウッド・スターのジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)だが、別れた妻のもとで暮らしていた11歳の娘クレオ(エル・ファニング)をしばらくの間、預かることになる。騒々しい日常は一転、クレオとの楽しく穏やかな日々が過ぎていく。そして、再び離れ離れになる日が訪れるが……。
(Yahoo 映画より)
SOMEWHEREの感想
「ロスト・イン・トランスレーション」、「ブリングリング」、「ビガイルド 欲望のめざめ」、「ヴァージン・スーサイズ」、「マリー・アントワネット」などで知られるソフィア・コッポラ監督による、セレブな父親を持つ孤独な少女の物語。
父親が有名な俳優であるばかりに知らない女が家にいたり、ほとんど自分のことをかまってくれなかったりと、その無関心ぶりと冷たさに娘ならちょっとしたトラウマになりそうなストーリーです。
この映画といい、「ロスト・イン・トランスレーション」といい、実はソフィア・コッポラは、自分大好き監督にありがちな毎回毎回自分自身を描いている、ということがよく分かります。
誰の話をしていようと、最後は結局自分の話題になるというタイプの女です。「ロスト・イン・トランスレーション」がソフィア・コッポラの成人時代を描いたものだとすれば、これは少女時代を描いたものに当たるんではないでしょうか。
両方に出てくる主人公の女が監督自身で、この映画のハリウッド俳優ジョニー・マルコはソフィア・コッポラの父親がモデルでしょう。
セレブの家庭で生まれ、育った彼女だから金持ちの人間が抱えるむなしさなどをリアルに伝えることができるのは当然で、上流階級の華やかな世界ばかりが注目される一方であえてその人たちが直面する悲しみや退屈さに焦点を当てているところが面白い、とされるのではないでしょうか。
それにしても大事な男女の絡みのシーンをオブラードに包み隠す、お馴染みの撮り方はいただけませんね。
あんなところにも育ちの良さが表れてて、ちょっと嫌味ですらあります。育ちはいいのに、下品なことをする、からこそ色気が増すのになんで分かんないかなあ。
コメント
ソフィアコッポラは『マリーアントワネット』を観ました。
女の子の夢がちりばめられてると言うか、多分年端もいかないで結婚をしたお姫様ならやりかしそうな事だなと思う映画でした。
女性が好む映画でしたね。
mamarin42さん
ソフィアコッポラの映画はおっしゃる通り女性向きですよね。ヴァージン・スーサイズなんて普通の男なら見れたもんじゃないですよ。