スポンサーリンク

流浪の月はエセ不幸純愛人間社会ドラマ!ネタバレ感想

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています
※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています
この記事は 約5 分で読めます。

不幸キャラが面倒臭く、絶望BGMが耳障りで、終始暗いだけの物語。日本人ってホント不幸な話好きだよねって思わせる邦画です。38点

スポンサーリンク

流浪の月のあらすじ

10歳の少女、更紗は父親を早くに亡くし、母親が育児放棄をしたことで叔母と叔母の息子と暮らしていた。しかし叔母の息子からは虐待を受けていたことから学校が終わるといつも公園で過ごしていた。その公園で19歳の大学生の文と出会い、なんとなく彼のマンションに行くことにする。そのまま更紗は家に帰りたくない一心で文のところに転がり込む。そんな生活が数か月続いた。

一方で更紗の家族は行方不明の届けを出し、世間は大騒ぎしていた。やがて文と更紗が一緒にいたところを警察に見つかり、文は未成年少女の誘拐犯として逮捕される。

15年後、二人はひょんなことから再開する。文は苗字を変えて一人でひっそりとカフェを経営していた。更紗はエリートサラリーマンの彼氏と同棲していたが、彼の束縛に悩んでいた。そんな中、文と更紗はまた癒しを求めるようにお互いを必要とする。しかし世間は昔の事件を決して忘れていなかった。

流浪の月のキャスト

  • 広瀬すず
  • 横浜流星
  • 松坂桃李
  • 多部未華子

流浪の月の感想と評価

悪人」、「怒り」でお馴染みの李相日監督による、セルフリメイクかよって思うほど、どっかで見たことある邦画。演出や展開が「悪人」や「怒り」のまんまで、ああまたこれね、という感想が真っ先に口からこぼれる作品です。

凪良ゆうの小説の映画化だそうですが、よくもまあこんなありきたりな使い古いしのストーリーを小説のネタにするよなあ、という気がしました。そしてそれをまた映画にするっていう文学と映画の永遠のリサイクルが笑えます。

まず設定がダメダメですね。誘拐犯はいわゆる幼児愛者と言われる男で被害者は家で虐待を受けている10歳の少女。この場合、男のほうは若くても30代から40代にしないと話がそもそも成立しないんですよ。なのに19歳の大学生って。最近まで未成年じゃん。それだと、ロリコン度が薄まるんですよ。お互いガキだから。

だから男は絶対におっさんにするべきなんですよ。なぜおっさんにできないかというと15年後に二人が再会してまた惹かれ合う、一緒に時間を過ごしたくなり、離れられなくなるみたいな無理な設定が後からついてくるからなんです。もしおっさんにしてしまったら最悪再会後は60歳過ぎみたいなことになるので、男を若くしておかないといけなかったんですよ。

そういう無理やりなロマンスやらドラマやらを作ろうとするから辻褄を合わせるために辻褄が合わなくなるパラドックスが発生してしまい、全体のストーリーにダメージを与えていますね。年齢問題で言ったら文と母親の年齢差が近すぎて親子に見えないし、なかなか設定が雑でしたね。

文が選んだ商売がカフェっていうのも女子高生の思いつきの夢みたいでうざいです。カフェ経営舐めんなよ、まじで。

この手の邦画にありがちな、登場人物もれなく不幸っていう世界観も笑えます。日本にはおよそいい人と幸せな人は存在しないっていうぐらい、不幸か、さもなければ嫌な奴しかいない世界になっていて、それぞれの不幸&トラウマアピールがしつこいよ。

犯罪者は一生笑いものにされ、被害者まで週刊誌に追われ、そんな世の中では凶悪事件の加害者と被害者がくっつくしかないじゃんみたいな極端すぎる状況になっていて、もうなにからなにまで現実味がなかったです。

だいたい15年後、世間からロリコンのレッテルを貼られた文が、同年代の美人な恋人を作ってる意味が分からないんですよ。それも交際してるのに男女の関係には一回もなってないってどういうことだよ。そもそも女性と付き合えない、つながれないっていうのが文が抱える闇なのに、恋人いる設定にしちゃダメだろ。

それになんですか、あのしょうもないオチは。2時間30分以上不幸エピソードを見せられた末、文の最大の秘密はあそこが小さすぎる病気だって言われてもね。そしてそれをわざわざ文脈のないところで突然ヒロインに見せるっていうね。実はこういう病を抱えてましてっていう前置きがあるわけでもなく、男女の関係になりそうになって涙を流しながらカミングアウトするわけでもなく、突然服を脱ぎだし、泣きながらスーパーマイクロペニスをお披露目されてもね。

そして行きつく先は「私たち体ではつながってないけど、心では繋がってるもんねぇ」みたいな気持ち悪いプラトニックな男女関係を美化して終わっていくんですよ。だって布団の上でいい歳した男女が手をつなぎながら満足そうな顔を浮かべて、タイトルの「月」を見せてエンディングだよ。ダメでしょ、こんなの。

最大の見所は、広瀬すずの見せないベッドシーンでしょう。しかしあんなところでベッドシーンの無駄遣いをするくらいなら、つながれないと分かりつつもつながれるかどうかやってみるっていう絡みのシーンがあってもよかったですよね。どうせなら入らなくてイライラしだす二人を見てみたかったです。それでそれきり会わなくなる話にしたらちょっとはリアリティーが出たことでしょう。

コメント

  1. きのこ食べ過ぎ より:

    別編集バージョンで、ラストに男のアレがデカすぎるというバージョンも観たい。

  2. シャインマスカット より:

    こんばんは。本作、レビュー評価が高く、SNSでも好きな方が多いようだったのですが、私には終始「?」が多い作品でした。全体的に湿っててベタベタした感じの作品でした。

    個人的には、ラストのオチとなる「文の体の秘密」について、松坂桃李さんの雰囲気とは合ってないように感じました。あれなら、少なからず男性ホルモンは出にくくなるはずなので、もっと小柄で中性的な見た目の俳優さんが良かったのではないかと思いました。※松坂桃李さんの演技は悪くないです。ただ彼は背が高くてガッチリ体格で結構男らしいので、文のイメージとはかなり違うと感じました。