2022年アカデミー賞発表も残すところわずか。そこで主要部門の作品を全て視聴した僕が受賞作品および俳優を独断と偏見の下、予想しようと思います。
2022年アカデミー賞作品賞
- ベルファスト
- コーダあいのうた
- ドント・ルック・アップ
- ドライブ・マイ・カー
- DUNE デューン砂の惑星
- ドリームプラン
- リコリス・ピザ
- ナイトメア・アリー
- パワー・オブ・ザ・ドッグ
- ウエスト・サイド・ストーリー
この中で一番面白かったのは「ドリームプラン」です。ただ、あまりにもストレートなスポ根娯楽映画なので最近の芸術かぶれ傾向からすると受賞には至らないような気がしますね。
となると、受賞はその他の駄作グループから選ぶしかありません。もうどれもこれも駄作ばかりで、はっきり言って選ぶのが難しそうです。
日本で一番注目されているのは「ドライブ・マイ・カー」が選ばれるかどうかじゃないでしょうか。さすがに「パラサイト」にあげたばかりで、また外国作品、それもアジア作品にあげるかなあ、というところですよね。僕はあげないと思います。
そう考えたときに残るのは「パワー・オブ・ザ・ドッグ」でしょう。あんまり面白くないけどね。
2022年アカデミー賞監督賞
- ケネス・ブラナー 「ベルファスト」
- 濱口竜介 「ドライブ・マイ・カー」
- ジェーン・カンピオン 「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
- スティーブン・スピルバーグ 「ウエスト・サイド・ストーリー」
- ポール・トーマス・アンダーソン 「リコリス・ピザ」
監督賞は作品賞よりも選ぶのが難しそうです。なぜなら一人もまともな監督の名前が入っていないからです。5人全員が作品賞にノミネートしている監督ということからしてもよほど不作の年といえますね。
もしここで万が一、濱口竜介監督が獲っちゃたりしたら「寝ても覚めても」とかの評価まであがっちゃうんでしょうか。アカデミー賞受賞監督として、メディアに持ち上げられ、この先もずっと駄作を連発し、それでもアカデミー賞監督だから日本では誰も批判できなくなるっていう未来だけは避けたいところですね。
というわけで監督賞はジェーン・カンピオン 「パワー・オブ・ザ・ドッグ」です。
2022年アカデミー賞脚本賞
- ケネス・ブラナー 『ベルファスト』
- ポール・トーマス・アンダーソン 『リコリス・ピザ』
- アダム・マッケイ、デヴィッド・シロタ 『ドント・ルック・アップ』
- ザック・ベイリン 『ドリームプラン』
- ヨアキム・トリアー、エスキル・フォクト「私は最悪。」
脚本賞も作品賞のノミネート作品ばかりですね。唯一「私は最悪。」だけが入っていないだけで。脚本だけを見ると、「ドリームプラン」か「私は最悪。」かなという気がします。娯楽性や感動的な部分を考慮すると、受賞は「ドリームプラン」ですね。
2022年アカデミー賞主演男優賞
- ハビエル・バルデム「愛すべき夫妻の秘密」
- ベネディクト・カンバーバッチ「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
- アンドリュー・ガーフィールド「tick, tick…BOOM! チック、チック…ブーン!」
- ウィル・スミス「ドリームプラン」
- デンゼル・ワシントン「マクベス」
主演男優賞はおそらくベネディクト・カンバーバッチとウィル・スミスの一騎打ちになるでしょう。デンゼル・ワシントンやハビエル・バルデムはすでに受賞済みだし、今回そんなに特別なパフォーマンスも披露していないので受賞はないと思います。
あと、アンドリュー・ガーフィールドの「tick, tick…BOOM! チック、チック…ブーン!」も見たけど、つまらないのでわざわざ同ブログでは紹介しなくてもいいかな、という演技でした。
というわけで受賞は、ベネディクト・カンバーバッチです。
2022年アカデミー賞主演女優賞
- ジェシカ・チャステイン「タミー・フェイの瞳」
- オリビア・コールマン「ロスト・ドーター」
- ペネロペ・クルス「パラレル・マザーズ(英題)」
- ニコール・キッドマン「愛すべき夫妻の秘密」
- クリステン・スチュワート「スペンサー」
主演女優賞は、オリビア・コールマンかクリステン・スチュワートになるでしょう。純粋にパフォーマンスだけを見ればオリビア・コールマンが受賞しているところでしょうが、マーケティングや人気などを考慮すると、クリステン・スチュワートが獲りそうな気がします。ペネロペ・クルス、ニコール・キッドマン、ジェシカ・チャステインは論外です。
というわけで受賞はクリステン・スチュワート。
2022年アカデミー賞助演男優賞
- キアラン・ハインズ 「ベルファスト」
- トロイ・コッツァー「コーダあいのうた」
- ジェシー・プレモンス「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
- J・K・シモンズ「愛すべき夫妻の秘密」
- コディ・スミット=マクフィー「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
助演男優賞ではなぜか同じ「パワー・オブ・ザ・ドッグ」からジェシー・プレモンスとコディ・スミット=マクフィーの二人がノミネートしていますね。ときどきこういうことありますよね。こうなったらおそらくどちらかが選ばれることになるでしょう。
そういえば作品も「ユダ&ブラック・メシア裏切りの代償」で二人ノミネートされ、ダニエル・カルーヤが獲っていますね。今年のそのパターンです。じゃないとわざわざ二人もノミネートさせません。
というわけで受賞はジェシー・プレモンス。
2022年アカデミー賞助演女優賞
- ジェシー・バックリー「ロスト・ドーター」
- アリアナ・デボーズ 「ウエスト・サイド・ストーリー」
- ジュディ・デンチ 「ベルファスト」
- キルステン・ダンスト 「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
- アーンジャニュー・エリス 「ドリームプラン」
助演女優賞はどの人もぱっとしないですねえ。悪い意味で誰にあげても同じって感じがします。強いていうならば、キルステン・ダンストとアーンジャニュー・エリスの勝負になるんじゃないかなあ。どっちかというとキルステン・ダンストかなあ。
2022年アカデミー賞長編アニメーション賞
- 「ミラベルと魔法だらけの家」
- 「Fleeフリー」
- 「あの夏のルカ」
- 「ミッチェル家とマシンの反乱」
- 「ラーヤと龍の王国」
アニメーション部門は同じ映画祭のノミネート作品とは思えないぐらい「Fleeフリー」だけが作品のタイプ、質が違っています。それ以外は全てハリウッドの定番キッズ映画。なんでもっと海外のアニメ作品をノミネートさせなかったのが不思議ですね。この中なら断然、「Fleeフリー」でしょう。
2022年アカデミー賞国際長編映画賞
さて最後となるのは国際長編映画賞。おそらくこれは「ドライブ・マイ・カー」で確定してるんじゃないかなぁ。もしこの部門で落としたら、それまでの海外での評価はなんだったんだってなりますね。そっちのほうが面白いけどね。
期待上げまくってずどんと落としてもらいたいところだけど、これまでの国際映画祭の流れだと当選するんじゃないでしょうか。まあほんと、しょうもない映画だけどね。
まとめ
以上が僕の2022年アカデミー賞受賞作品&俳優予想です。好きな作品、俳優を選んだというより、いかにも受賞しそうな候補たちを絞りました。今年はどれだけ当たる、あるいは外すでしょうか。授賞式は日本時間3月28日(現地時間3月27日)です。
コメント
気がついたら、もうすぐですね、アカデミー賞。
映画男さんの見解が興味深かったので、私も図々しくも予想させてください。
私がアカデミー賞候補となる作品で群を抜いて、面白かったのは『THE POWER OF THE DOG』でした。すごい伏線と登場人物のキャラクターと行動で語り、言葉の説明を控えたのがよかったです。ですが私の予想は
作品賞は『キング リチャード』。
『THE POWER OF THE DOG』はNetflix絡みと言うことと、LGBTQ作は『ブロークバック〜』『ムーンライト』とそこそこ取ってきたので、ちょっとお休みいただいて、ここは王道な作品かな、と。
監督賞 脚本賞はともにジェーンカンピオン。
主演男優賞はウィルスミス
主演女優賞はクリスチャン スチュワート、私は作品自体もすごく好きでした。ダイアナはディーオールがスポンサーについていたのに、本作はシャネルがスポンサーについた背景も面白かったです。
助演男優賞、コディ・スミット=マクフィー、映画男さんの言う通り、2人同じ作品から選ばれている時はどっちが取る、私もそう思います。ですが私はカンバーバッチの嗜好を知った時点で、自らの魅力を最大限に活かし、立場を逆転させた、コディの流し目に掛けたいと思います。
助演女優賞はアリアナ・デボーズ、
長編アニメーション賞 Fleeフリー、
国際長編映画賞、ドライブ・マイ・カー、
自分の好みではなく、賞を取りそうか取らないかの記事、毎年楽しく読ませていただいています。
僕的にもドリームプランが獲ってくれるのが一番嬉しいです
今晩は。作品賞は「コーダ」でしたね。映画男さんのコメントに書いた通り、本作、「良い」作品ではあったのですが、ラストの「ヒロイン不在で家族がどう生活していくのか」という一番重要な部分がフワッとしすぎていて、乗り切れなかったなとも思います。家族愛だけでは乗り越えられない厳しい現実を、社会制度もなく家族愛だけで纏めるのは、ちょっと無理があるようにも感じました。
だから、飽くまでも「風変わりな家族のハートフル・コメディ」話や、「パラレルワールドのアメリカ」話ならアリかなと思いました。
ただ、日本だと、大手のレビューサイトでは全て4以上なので、それだけ嵌まる人が多かったのだと思います。観てほしい作品ではあるんですけどね。
そういえば、「ドリームプラン」とウィル・スミスで思い出しましたが、彼結構大変なことになっているようですね。でも、司会者の「イジり」は酷いと思いました。
長文失礼いたしました。
コーダは完全にノーマークでした。
お返事ありがとうございます。私も「好み」なら、「ドリームプラン」でしたが、まぁ難しいかもと思いました。
また、「コーダ」は、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」との一騎討ちみたいな感じでした。
こんばんは。
ドライブ・マイ・カーが作品賞でなくてよかったです。
国際長編映画賞は私はこれはお情け的なものだろうと思っています(笑)
本来ならこれも他に受賞すべき相応しい作品があったように思います。
何故か他で評価が高いので仕方なくドライブ・マイ・カーに与えたのだと思います。
それが証拠にこれしか受賞してませんからね。
作品賞を獲るものだと確信して最優秀作品賞やら他の賞を与えた日本アカデミー賞は随分と間抜けなものだと思います。
日本でこれを凄い事だと褒め称えている人は随分なお花畑でしょう。
監督はじめ主演の西島秀俊や出演陣達の会場での写真を見ましたが心なしか蝶ネクタイ姿のタキシードも似合っておらず場違い感しかしませんでした。
辛口でうける。
もう本当にここしかドライブ・マイ・カーの批判ができないので((笑)
Fleeがとって欲しかった感じが否めません。アカデミー賞ってもう、政治的にしか賞が行かない感じで、そんなに名誉ではないのだと思います、受賞しても。
ほぼ政治ですね。