若者向けの生き残りエンタメゲーム企画。単純な設定と分かりやすいストーリーで成り立っていて売れる要素が揃っています。ただ、そんなに面白くはないです。40点
イカゲームのあらすじ
ソン・ギフンは事業に失敗し、離婚。最愛の娘の親権を元妻に奪われていた。そんな中、ギャンブルに明け暮れ、母親のお金を使い込むほど落ちぶれていた。
ソン・ギフンは日々、借金の取り立てに追われ、近日中に返済しなければ腎臓を売ることをやくざに約束させられてしまう。彼にはもう後がなかった。
そんなある日、ソン・ギフンは地下鉄でセールスマン風の男に話しかけられる。多額の賞金を懸けたゲームに参加しないかと誘われ、名刺を受け取った。
名刺に電話をかけ、約束の場所に行くと、マスクを被った男のバンに乗せられた。たちまち車内からは催眠ガスがたかれ、ソン・ギフンは気絶してしまう。
目を覚ますと、ソン・ギフンは無人島の施設の中にいた。そこで彼はほかの数百名の参加者と共に、負けたら即射殺される究極のサバイバルゲームに参加させられることになる。
イカゲームのキャスト
- イ・ジョンジェ
- パク・ヘス
- オ・ヨンス
- ホ・ソンテ
- キム・ジュリョン
- チョン・ホヨン
イカゲームの感想と評価
「怪しい彼女」、「天命の城」などのファン・ドンヒョク監督によるサバイバルドラマ。ネットフリックスにおける過去最高視聴数を更新しそうな勢いの世界的大ヒットシリーズです。
借金や数々のトラブルを抱えて捨てる物がなくなった参加者たちが、賞金を目指して自分の命を懸けて戦う生きるか死ぬかのサバイバルゲーム風人間ドラマで、「今際の国のアリス」や「ザ・ハント」とよく似ています。
ではなんでこんなに人気が出ているか分析すると、全体的にかなり作り込んでいるところと演技、演出、美術、脚本、映像などが一定のレベルを超えているからに違いないです。
「今際の国のアリス」と比べても全体的な安っぽさがないし、サバイバルゲームの会場や施設のセット、ガードマンたちの衣装など美術の完成度がまず高いですよね。どのシーンにもヴィジュアル的な手抜きがなく、絵になっているんですよ。
アクションにしても世界に配信できるクオリティーはちゃんと保たれているし、ほどよいグロテスクさがあって刺激的です。肝心なゲームの内容もルールが分かりやすくユニバーサルなうえ、幼年時代の遊びを基にしたものも多いので懐かしさもあります。ちなみにイカゲームとは韓国の子供の遊びの名称だそうです。
ほかにもだるまさんが転んだとか綱引きとか、世界共通の遊びをゲームに採用していて、そこに負けたら即死という究極のゲーム要素が加わっているので、海外でも受けている理由が分かります。僕の住んでいるブラジルでも1位にランクインしていました。
もう一つ大事なのは非現実な話の中でも、しっかりストーリーに辻褄を合わせようとしている努力が伺えるところです。
なんで警察に通報しないんだよ? どうやってあの島に連れて来られたんだよ? いつあの変なジャージを着せられたんだよ? といった突っ込みどころを一つ一つ映像を使って潰していく製作側の姿勢には好感を持てました。これが邦画だったら突っ込みどころは無視して都合よく話が進んでいくからね。
日本では「カイジ」や「神様の言うとおり」のパクリじゃんといった意見もでているみたいだけど、たとえそうだとしてもオリジナルを超えちゃったら誰も文句言えないからね。
確かにオリジナリティーがあるドラマかといわれるとそうではないですね。でもよくある設定、世界観の中にあえて飛び込んでいって成功したドラマであることは間違いないでしょう。これが売れたって言われても何の不思議もなく、普通に納得できるんですよ。いかにも若い世代には売れそうな話だなあ、と合点がいくのです。少なくともなんでこれがヒットするのか分からない、というような作品ではなかったですね。
一方、僕にとって面白かったかというと、そこまで面白くはなかったですね。あくまでもターゲットは16歳ぐらいまで、それ以上の人たちがマジで見る話じゃないです。早い話が大人にとっては時間の無駄です。
まず、テンポが悪く、ゲームが始まるまでに時間がかかりすぎます。各エピソードは1時間ぐらいあって全9エピソードを見終わるのは結構大変ですね。ストーリーだけが知りたいならエピソード1と最後のエピソード9だけ見ればいいでしょう。
それぞれのキャラクターの掘り起こし方は悪くないけど、あまり登場人物には興味が持てませんでした。ゲームの中でどうせあっさり死んでいくことが分かりきっているキャラたちなので、そんな奴らのバックストーリーをダラダラ聞かされてもね。
あと、もうちょっとましなオチを用意してもらいたかったです。主催者の目的は一体なんなのかを結構引っ張った割には、「ただのお金持ちの娯楽」で終わらせてしまうのはもったいないですね。おじいちゃんのカミングアウトのシーンにどれだけ時間を費やすんだよって気がしたし、もうちょっとエキサイティングなままで幕を閉じて欲しかったです。
エンディングからしてもそうですが、間違いなくこれからも同シリーズは続いていくでしょう。でもこの様子ならゲームの内容が変わっていくだけの継ぎ足しシリーズになりそうですね。となると回が進むごとにどんどんSASUKEみたいになっていくんでしょうか。鉄棒にぶら下がったりして落ちたら死ぬみたいな。次のシリーズもぜひ見たいと思わせるものは正直なかったかなぁ。
コメント
イカゲーム、ネトフリ新着予定の時からリマインドし、めちゃくちゃ楽しみにしていたやつです。
まさかここまで大ヒットするとは思いませんでしたが…。
「カイジ」も「神様の言うとおり」も「ザ・ハント」も「今際の国のアリス」も
全部好きな私には、イカゲームは大歓喜のドラマでしたw
(ついでにハンガー・ゲーム、賛否両論ある人狼ゲームシリーズも私は大好きです)
しかし仰る通り本題がスタートするまでは少々退屈でした(親子のくだりなど)
本格的にゲーム開始すると前のめりで観てましたね!
やっぱりデスゲームが好きなので!
一人しか生き残れないゲームに血の繋がった兄弟で参加など、一体どうなるの~~?!と最後まで興味深々でした。
主人公よりも弟のインテリ眼鏡青年が好みでした。
その眼鏡弟も親しくなった心優しいアラブ系の青年を最終的に騙したりなど、人間の本性が暴かれる残酷でエグい描写もあり、とっても私好みの内容でした。
出稼ぎに来ている弱者のアラブ系青年が礼儀正しくて良い人だったので悲しかった。
こういうゲームは主人公が若者だったりしがちなのを、あえて「おじさん」にしたのも面白いです。
最近は一部の女性達の間で若い美青年よりも「おじさん」を好む層が一定数いるらしいです。
「おじさん萌え」らしいです…。
おじさん萌えなんてあるんですねぇ。
韓国には、自分(男性)より年上の男性のことを「ヒョン(兄さん、兄貴)」と呼ぶ文化があるだけで、ギフンとサンウは血の繋がった兄弟じゃなくて他人ですよ〜!「ギフンヒョン」「ヒョン」「ヒョナ」などと呼ぶことができます!学生時代に仲が良かったようですね^^*(ちなみに、年下女性⇒年上女性の場合は「オンニ」になります。)
すみません!「ヒョナ」は間違いです!
思ったより面白かったです。第一のゲームが一番怖かったです。ゲームが始まってから、スピード感がある展開になり、とても引き込まれました。おじいちゃんが分かっていて騙される場面では涙してしまいました。まだ完結していないようで、第二シーズンが楽しみです。
確かに一番最初のゲームが一番面白かったですね。
話題になってるので観るのを凄く楽しみにしてました。
でも、正直どの人物にも魅力を感じきれず、展開も奇抜なようでありきたりな演出ばかりで残念でした。
話題ばかりが膨れ上がった印象ですね。
ご無沙汰しております。
これ、アホくさ・・と思いながら最後まで観てしまいました(笑
韓国映画って、感動ポルノの押し売りばかりやっている和製映画なんかよりズッとおもろい。
最近はコロナや米国大統領選挙など、巷のリアルが面白すぎてYouTubeばっかり観ています。
そうそう、NetflixJPではゴルゴ13が全話公開されたのが嬉しかったです!
RenoBankさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。韓国作品は日本と比べると全体的にクオリティが高いですよね。
この映画はジャンル映画ですね。
ゾンビもの同様、ストーリーは決まっています。
テーマもあって無いようなものです。
なので面白いとかじゃなくて、見やすいかが焦点だと思います。
その点はテンポが良く、よくできた映画だと思いました。