オチ以外はまあまあ見れる気味の悪い整形ドラマ。美人になって幸せを手にしたはずの女性の末路がグロテスクでした。50点
整形水のあらすじ
人気タレントのメイクを担当しているイェジは決して美人とは言えない外見の持ち主だった。そのことに彼女は強いコンプレックスを抱いていた。それもそのはず周囲も彼女に対し、ひどい扱いをするからだ。特に担当しているタレントは酷く、イェジのことを豚呼ばわりした。
ある日、ひょんなことからエキストラとしてイェジがTV番組に出ると、ネット上で彼女の醜さが話題になってしまう。やがてイェジは全ては自分の醜い外見のせいだと思うようになり、部屋の中に引きこもることに。
そんな時、イェジのもとに整形水という名の美容液がある会社から届く。なんでもそれを顔に数十分浸すだけで美しくなるというのだ。
さっそくイェジは整形水を試したが、顔だけ美形になって体は太ったままのアンバランスな外見になってしまう。仕方なくイェジは送り主の会社の事務所を訪ね、もっと美しくしてほしいと頼み込むのだったが、、、、
整形水のキャスト
- ムン・ナムスク
- チャン・ミンヒョク
- チョ・ヒョンジョン
- キム・ボヨン
整形水の感想と評価
チョ・ギョンフン監督による韓国発サイコホラー。整形手術にはまったコンプレックスの強い女性が堕ちていく様子を描いた大人向けのアニメです。
整形大国の韓国らしいストーリーにシュールなオチを加えた「笑うセールスマン」や「世にも奇妙な物語」を彷彿とさせる内容になっていて、1時半ほどで完結するので大変見やすいです。整形をして人生を変える女という意味では韓国映画の「絶対の愛」にも通じるものがありますね。
速攻で美人になれる「整形水」やエンディングは非現実的なダークファンタジーっぽいものの、ベースにある女性の美への追及やコンプレックス、また女性の外見を重視する男社会なんかは現実的でいいです。
日本アニメのように変に訳の分からない専門用語だらけの自己満足物語になっていない点は好感が持てるし、話題性もあります。ヒロインの行動も終始一貫して「ただ可愛くなりたい」という部分はブレないので、途中でバカバカしくなって見る気を失せるといったこともありませんでした。こういう実社会を映し出すアニメなら普通に見れるんですけどね。
ただ、めちゃくちゃ面白いかというとそうでもなく、普通に見れる程度のレベルです。一体どこからヒロイン、あるいはヒロインの家族が肉体の整形のために大金を集めてきたのか謎だし、女性を一人殺したのに警察には追われないし、整形しただけで簡単にタレントになって売れちゃうし、整形水の成分は一体なんだよって思ったりもするし、突っ込みどころも少なくないです。
心理描写も甘いです。ヒロインが美しなったことで精神的にどういった変化が起きるのかをもっと深堀する必要がありましたね。美人になったはいいけど、その先の彼女なりの幸せはどこにあるのかといったことも見せてもらいたかったです。
「私は愛されたいだけ」とか言ってたけど、そもそも愛の定義ができてないからね。男に誠実さを求めているのか、結局はただイケメンが好きなのかも曖昧だったしね。あわよくばその全てを手に入れたいといった欲張りさも見え隠れしましたね。
もうちょっと整形後のストーリーを練っていればもっと面白くなったに違いないです。まあでも全体的には悪くなかったと思いますよ。
整形水のネタバレ
整形をして美人な外見を手に入れたヒロインのイェジは、かつて自分に優しくしてくれたイケメンのジフンと再会し、付き合いだします。
デートを重ね、幸せな日々を送っていたかに思えたイェジでしたが、ある日、プロポーズされ、ロマンチックなムードでそのまま彼の家に行くと、そこでなぜか「整形水」のストックを見つけます。引き出しを開けると、大量の女性の身分証明書が出てきました。
そう、実は「整形水」の黒幕はジフンで、美を追求しすぎたばかりに彼は美しい女性たちを自分の体の一部にしていたのでした。
それも実はジフンはもともと女性で、あまりのコンプレックスからイケメンの男になり、世の美女たちを自分のものにする、という野望を実現していたというのです。
もちろんイェジも最終的にその餌食にされてしまい、ジフンの膝の一部になってしまう、というのがオチでした。
さすがにここまでぶっ飛んでいるとアニメでしか表現できないよなあ、と納得できる部分もある一方で、やりすぎ感がありましたね。ただ、振り切った感じは嫌いじゃないです。
どうせならハリウッドに実写化してもらいたいですね。これを実写化する勇気のある映画会社が出てきたら面白いんだけどなあ。
コメント
評価低すぎるやろ
感想も曖昧やし
レビュアーやってる価値無し
これ2018年ぐらいに「xoy」か何かの韓国の漫画アプリで見ましたよ! 確かオムニバス形式のホラー漫画の内の一話で、最後に男の膝になって「殺して!」て懇願していたのも覚えています。
アニメになったんですね…確かに面白い方の作品だったとは思いますがけど。絵柄も合わさって益々不気味そうですね。
漫画アプリが原点なんですね。知りませんでした。
多分だがこの作品は美貌格差というものに対する皮肉を込めた作品なのではないでしょうか?
そういう見方もできそうですね。