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レミニセンスはしょぼくてつまらない!ネタバレと感想

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この記事は 約5 分で読めます。

期待を大きく下回る低品質SF映画。誰一人まともな仕事をしていないダメダメ作品です。5点

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レミニセンスのあらすじ

都市が海水に沈んだ近未来マイアミで元軍人のニック・バニスターは顧客の過去の記憶を呼び起こし、美しい思い出を追体験させるサービスを提供していた。

そんな彼のもとにある日、美しい女性メイが現れ、鍵を無くしたからここ数日の記憶をさかのぼりたいと依頼してくる。メイの記憶をたどるうちにニックはメイがバーで歌手をしていることを知り、たちまちのめり込んでいく。

そしてニックは別の日にバーを訪れ、メイと再会し、さらに意気投合する。たちまちメイに夢中になったニックだったが、幸せの絶頂期にメイが突然姿を消したことでニックは彼女との思い出に取りつかれ、自分自身の記憶をたどる毎日を送るようになる。

メイが何も言わずに姿を消すはずがない。一体なにがメイに起こったのか。なんとかしてももう一度彼女と会いたいと願うニックは自分の記憶と少ない手がかりをもとにメイを探し回る中で、おもわぬ事件に遭遇する。。

レミニセンスのキャスト

  • ヒュー・ジャックマン
  • レベッカ・ファーガソン
  • タンディ・ニュートン
  • ダニエル・ウー
  • クリフ・カーティス
  • ブレット・カレン

レミニセンスの感想と評価

人気ドラマシリーズ「ウエスト・ワールド」の製作、原案を務めたリサ・ジョイ監督によるB級ディストピア映画。

完成度が低く、詰めの甘いSF世界を舞台に安っぽさしか目につかない映像と退屈なストーリーで勝負に出た失敗作。

未来っぽさも感じなければ、ディストピア感にも欠け、アクションも中途半端でなにを見せたいのかがいまいち分からない迷走SFです。

クリストファーノーラン監督の弟ジョナサン・ローランが製作を務めたということでほんのちょっとだけ注目を浴びていましたが、やっぱり兄は兄、弟は弟ですね。

ジョナサン・ノーランは「インターステラー」の脚本にも携わっているので、もしかするとこの映画にも「インターステラー」らしさやクリストファーノーラン監督っぽさを期待していて見るファンも少なくないんじゃないでしょう。記憶に潜入するってことは「インセプション」と通じるものがあると思いきや、通じるものはなにもなかったです。

あるのはどこかで見たことあるのような記憶遊びのプロットとよくある人類滅亡系のやや滅びた世界だけです。記憶を追体験できるマシーンを使いたいがために設定は未来にせざるを得なかったという印象で、都市が浸水していなければならない理由はどこにもありません。

つまり記憶マシーンだけでは掴みがあまりにも弱いので、どうせなら世界を浸水させちゃおうぜといったノリですね。

マイアミがベネチアみたいなことになっていて人々はボートで移動したりしているんだけど、そうかと思ったら車が走っているところがあったり、普通に歩けるところがあったり、浸水度がどれくらいなものなのかもバラバラで、世界がどんな状況に置かれているのかしっくりこないんですよね。あれだけ浸水しててもインフラは機能しているみたいだし、みんなどんな仕事をして生活してるんですかね。

そんないい加減な世界に突っ込みを入れられるのを嫌ってか野外のシーンは最小限に抑えてあって、ほとんどの出来事が室内で起こります。かといって室内のセットや映像も未来っぽさはなく、むしろ建物や家具はアンティークが目立ち、過去の話のようにも見えてしまいますね。一つ一つの絵の作り込み方が大分いい加減で、早い話が安っぽいです。

また、主人公のニックは事件解決とヒロイン探し、という二つの目的を同時進行的にこなそうとするのもストーリーをつまらなくさせている原因で、どうせなら都合がいいから二つの件を絡ませて両方同時に解説しちゃおうぜみたいな展開になるのがダメですね。

チャイニーズマフィアの一連のシーンはばっさりカットしていいです。警察が麻薬組織のボス、ジョーを追っているとか言いながら、ちょっと出てきた以来一切姿を現さないのも笑えます。警察の仕事のはずなのになんでニックとニックのパートナーのワッツが麻薬組織を解体しなければならないのか分からりません。

とりあえず登場人物全員のバッググラウンドを元軍人にしておけば辻褄が合うでしょみたいな投げやりなキャラ設定になっているもバカバカしいし、それならそうとどんな戦争があったのかちゃんと見せるべきでしょ。やたらと「戦争」の話するのにいつのなんの戦争か一切見せないんですよ。

結局のところ好きな女と連絡が取れなくなった男が焦って町中を行ったり来たりするだけの物語で、そういう意味では一般の人々が体験したことのある平凡な愛の喪失ということになりますよね。

これで女のほうに気がなかったら、男はただのストーカーですよ。絶対に俺たちは愛し合っていたはずだ、だからなにがなんでも彼女を見つけてやる、なんて独りよがりにもほどがあるじゃん。冷静に見るとニックって結構やばい奴ですよね。

まだ、メイが悪人だったとか、実はほかに男がいたとか、邪悪なサプライズを用意してくれてたほうがSFノワールの話としてはよかったでしょう。そうじゃなしに最後はありきたりな愛で締めくくるところがまさにB級で、記憶の中で二人はいつまでも幸せに過ごしたとさ的なハッピーエンドで終わっていくことに言葉を失いました。

キャストもヒュー・ジャックマンをはじめ、レベッカ・ファーガソン、タンディ・ニュートンなどそこそこ有名な俳優を起用しているものの、全員が無名俳優かよっていうぐらい存在感が消されていて、また役にもマッチしていませんね。

なんかこの雰囲気だともしかして渡辺謙が出てくるんじゃないか、と思っていたら中国人俳優のダニエル・ウーが出てきて妙に納得してしまったのも不思議です。とりあえず一人アジア人出しておこうみたいなエセ多様性がこの映画のクオリティーにぴったりですね。

記憶をテーマにしているもののおそらく誰の記憶にも残らないだろうし、あえて二度、三度この映画を見る物好きもいないでしょう。

コメント

  1. きのこ食べ過ぎ より:

    兄は「映像」、弟は「脚本」にセンスが限定されているという事でしょうか。
    ラーメン屋で例えるなら、「麺担当」「スープ担当」みたいな。