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実話映画コンプライアンス 服従の心理の感想と犯人動画

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compliance

ファーストフード店の店員たちが警察と名乗る男の指示に服従していく究極のSM新作映画。これを見てしまうと、今まで見た「蛇にピアス」や「隣人 ネクストドア」などの初級者、中級者向けSM映画が廃れて見えてしまうほど、人間の服従心理とそれを操ろうとする支配欲のぶつかり合いに圧倒されます。77点(100点満点)

あらすじ

トラブル続きの金曜日の朝、アメリカのファストフード店店長サンドラ(アン・ダウド)は仕事でてんてこ舞いしていた。そこへダニエルズ警察官(パット・ ヒーリー)と名乗る男性から電話が入り、店員のベッキー(ドリーマ・ウォーカー)に窃盗容疑が掛かっていると告げる。サンドラは彼の指示に従い、ベッキー の身体検査をすることになり……。

シネマトゥディより

文句

いつも軽々しく使われるので好きじゃないんですが、今回の映画には「実際にあった話」というコピーがぴったりでした。鑑賞後、実際にあった事件についてグーグルで調べてしまうこと間違いなしです。

ファーストフード店の店員たちが取る行動があまりにも馬鹿馬鹿しくて、共感はひとつもできません。なんの予備知識を持たずに見ても、視聴者はすぐに警察と名乗る男が偽物であることに気付きます。

その偽警官の話をファーストフード店の店員たちは鵜呑みにし、10代の店員ベッキー に身体検査までしてしまうのです。この映画の見どころは、共感できるかどうか、犯人が誰かどうかというより、変だな、と思いつつ、ついつい”警察”の言いなりになってしまい、挙句の果てには明らかに違法行為に手を染めていく、無邪気な店員たちの暴走ぶりが面白いのです。

最初は「実際にあった話」と聞いても、映画を見ている限りでは正直、「嘘をつくな、嘘を」と思いました。あまりにも脚色、膨張がいきすぎてやしないかと思ったのです。

しかし事件について調べて見ると、この映画が描いている通りの事件が実際にあったことが分かり、衝撃を受けました。この映画が事件に忠実かどうかどうして分かるのか? それはユーチューブにアップされた事件の様子を写した監視カメラの映像を見れば一目瞭然です。

この事件がすごいのは、本来いたずら電話に騙された側の店員がいつの間にか犯罪の加害者になってしまう点です。そしていたずら電話の当の犯人として挙げられた容疑者の男は巧妙な手口で法の抜け道をすり抜け、最終的には無罪を勝ち取ったそうです。

事件後、最大の被害を受けた10代の店員の女の子は事件を未然に防ぐために店員に警告するのを怠ったとしてマクドナルド(映画とは違い実際の事件はマクドナルドで起こりました)を訴えます。そして案の定アメリカの裁判所はマクドナルドに大金を支払うように命じ、誰が本当の被害者で、本当の加害者なのかが分からなくなるような結末になりました。

それにしても犯人の男はドSもドSで、犯行に及んでいる最中には最高潮の興奮を得ていたのでしょうか。

電話で誰か適当な男に指示を出す>その誰かが若い店員の女の子に身体検査をする>その様子を電話越しに聞いて興奮する。

僕も自称Sですが、ここまでの境地に自分が達していないことが本当に幸せです。ただのアホだろ、この犯人。

>>「コンプライアンス」はU-NEXTで視聴できます。

コメント

  1. RenoBank より:

    見事でしたね。

    このなんていうんですか・・逆らえない雰囲気というか同調圧力というか、コックリさんみたいにあれよあれよと、とんでもない方向へ行ってしまう人科のサガとでもいうのでしょうか、よくできてました。怖い怖い