よくあるキャーキャーいうだけのホラー映画。邦題がミスリードすぎて、逆にネタバレといってもいいぐらいです。37点
死霊館・悪魔のせいなら無罪のあらすじ
1981年、エド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻は8歳の少年デヴィッド・グラツェルが悪魔にとりつかれているから見てくれと家族の依頼を受ける。デヴィッドの様子を見るとそれが本当のことだと知り、悪魔祓いを試みた。
ところが儀式の最中、デヴィッドに乗り移っていた悪魔がデヴィッドの姉の恋人アルネに移ってしまう。これを目撃した直後、エド・ウォーレンは心臓発作を起こし、病院に担ぎ込まれる。
エド・ウォーレンは意識を取り戻すとアルネが危険であることを周囲に伝え、警察を呼ぶように要請する。ところが警察がアルニのいる場所へと到着する前にアルネは家主の男を22回刺し、殺害してしまっていた。
エド・ウォーレンとロレイン・ウォーレン夫妻は悪魔の仕業であると確信していた。しかしそれを裁判で証明するのは不可能に近い。そんな中、ウォーレン夫妻は事件の発端となった悪魔の呪いの起源を探ろうとする。
死霊館・悪魔のせいなら無罪のキャスト
- ヴェラ・ファーミガ
- パトリック・ウィルソン
- スターリング・ジェリンズ
- ルアイリ・オコナー
- ジュリアン・ヒリアード
- サラ・キャサリン・フック
死霊館・悪魔のせいなら無罪の感想と評価
「死霊館エンフィールド事件」の続編であり、スピンオフ映画「アナベル死霊人形」のもととなったオリジナルシリーズ第三弾。監督は「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」のマイケル・チャベスです。
「ラ・ヨローナ〜泣く女〜」は大分酷評されていましたが、本作もまたいかにもハリウッド商業ホラー映画という感じの出来になっています。
まず、「実話を基にした」という宣伝文句が眉唾もので、アルネ・ジョンソン裁判を一応ベースにしているそうですが、アルネ・ジョンソンが犯した殺人事件以外のストーリーはほぼほぼフィクションでしょう。
実際の出来事であることをアピールするのためにエンドロールで悪魔祓いの現場の音声を流す、といったあざといこともしていますが、そんなしかけにひっかかる大人はまずいないんじゃないでしょうか。もしこれに騙されるようだったらオレオレ詐欺にもSPAMメールにも全部騙されるんじゃないかな。Amazonの偽メールとかに返信してそうだもん。
だいだい実話にしては話がまとまりますぎているんですよね。ちゃんと悪魔に取りつかれた原因があり、原因究明のために心霊研究科夫妻があちこち動き周り、最終的には悪魔を召喚した人物を退治してめでたしめでたし、という流れになっていて、これのどこが実話だよっていう突っ込みしか生まれませんでした。
フィクションのホラー映画として見たとしても乗り移っていく悪魔に翻弄される夫婦の様子と彼らが事件を解決していく姿にフォーカスしていて、ホラーというより安っぽい刑事ドラマといったほうが適切です。
怖がらせシーンは、悪魔に乗り移られた人間たちが目の色を変えて襲いかかる、というパターンの連続になっていて、早い話が「エクソシスト」系の憑依ホラー演出ばかりでバリエーションに欠けます。
最後はなぜか夫婦のラブストーリーで締めくくる、という意味不明なエンディングが待っていて、アルネ・ジョンソンの実話のはずが、ウォーレン夫妻の結婚ドラマみたいになっていて笑えました。お前らのキスシーンいらないだろって。
挙句の果てには裁判で普通に有罪判決受けてるし、どこが「悪魔のせいなら無罪」だよっていう話ですね。あれで無罪になるんだったら、みんな悪魔に取りつかれたって主張するわ。
僕にとっての一番のホラーは、目の前で人を20回以上も刺しているところを目撃しながらアルネ・ジョンソンの恋人が彼と獄中婚した、という事実ですね。普通、そんなトラウマ級のことした男と結婚する? 無理無理。
コメント
オリジナリティーもクソも無い映画だったが、ハシゴで観にいった「007~NO TIME TO DIE」よりは楽しめた。
多分、最初から「祭りの屋台料理」程度の味しか期待していなかったからだと思う。
「007」は店構えだけ高級料亭で、飯の中身は無駄に量だけ多い冷食・レトルトレベルで失望した。
NO TIME TO DIE評判いいのに、これよりつまらないんですねえ。
NO TIME TO DIEは「カジノロワイヤル」「スカイフォール」に比べると、数段落ちる感じ。
遊園地のお化け屋敷映画でしたねー。
なんでこれ、結構評価が高いんでしょうね。