釈由美子が出ているからつまらないのか、あるいはつまらない映画に釈由美子が出ているだけなのか。そんなどうでもいいことで意見が割れそうな駄作。10点
ロックダウン・ホテル死霊感染のあらすじ
夫と険悪なムードになっている最中、娘を連れて家族旅行にやってきたヴァルはあるホテルに宿泊した。そこでヴァルは夫とできるだけ話さないように努めた。以前、DVを受けてから彼のことが怖くなっていた。しかしそれを娘には伝えていなかったし、どう伝えていいか分からなかった。
ヴァルは同じ宿泊客のナオミとひょんなことから知り合い、彼女が妊娠中であることに気づく。ナオミは夫のいる日本から遠く離れたこの場所までやってきて一人で子供を産んで、育てるつもりだった。家族には仕事で来たと伝えていたが、初めから日本に帰るつもりは毛頭なかった。
そんな中、宿泊客が謎のウイルスに感染し、次々と廊下で倒れていく。
ロックダウン・ホテル死霊感染のキャスト
- カロリーナ・バルトチャク
- 釈由美子
- マーク・ギブソン
- ジュリアン・リッチングス
- ベイリー・タイ
ロックダウン・ホテル死霊感染の感想と評価
フランチェスコ・ジャンニーニ監督によるパンデミックホラー。日本から釈由美子が出演している、ということ以外は特に日本人視聴者にとって話題性のない、質の低い映画です。
コロナ前に撮影されたといっても、コロナとの関連性は全くないし、ウイルスに対する設定がガバガバすぎて、ろくに勉強もせず、プロットを考えたんだろうなあ、という印象を与えます。早い話がB級ホラーで、お金のかけ方も出演者も映像も演技も全て安っぽいです。
まず、ストーリーが大雑把すぎて突っ込まずにはいられません。ヒロインのヴァルは夫と不仲で離婚すら考えているぐらいの険悪ムードの中、なぜか家族旅行に来ているんですよ。もう顔を見るのも嫌、というレベルなのになに呑気にホテルに宿泊しちゃってるんだよって話なんですよ。
DVを受けて夫の側にいることすら危険な状況なはずなのに夫にちょっと謝られたぐらいでまたハグして仲直りしそうになったり、そうかと思ったらまた逃げ出そうとしたり、ヴァルの防御力の低さやガードの甘さが随所に出ています。
そんなヴァルが夫よりも数十倍やっかいなウイルス感染がまん延したホテルの中を生き延びようとする、というのはギャグでしかないですね。
一方のナオミのほうも出産直前に仕事もかねて海外にやってきた、みたいなごっちゃごちゃな設定になっていて、仕事といってもホテルの部屋の中でパソコンに向かってデータの打ち込みみたいなことしてるんですよ。それ海外じゃなくてもできるじゃん。そもそもそれなんの仕事だよって。
夫から遠くに離れたかったっていうのはわかるんだけど、最初から海外で出産するつもりで、しばらく日本に帰るつもりもないとかいいつつ、荷物も少ないし、ホテル滞在っていうのがちぐはぐです。まさかホテルで産むつもりなの?
詰めが甘いのは肝心な殺人ウイルスに対しても同じで冒頭のラジオでは空中浮遊ウイルスと言っているのに対し、エンディングのニュースでは未知のウイルスって言ってるんですよね。
ストーリーを追って行っても空気感染しているのか、接触感染なのか、飛沫感染なのかすらも定かにしてないから、なにをどう気を付けたらいいか分からないから怖がりようがないんですよ。ヴァルなんて感染者に普通に触られてるのにピンピンしてるしね。
途中、怪しい男がホテル内にウイルスを撒いたことを暗示するシーンがあるんですが、そいつ自体もホテル内でマスクも手袋もしてないし、ニコニコしながら感染者に不用意に近づくのが笑えます。また、その男もすぐいなくなって、後から伏線を回収することもありません。
なにより感染者がもがき苦しむ時間が長すぎてなかなか死なないため話も全然進んでいかないのがもどかしく、ずっと被害者たちがゲホゲホ言っている様子を見せられるだけです。1時20分もかけて親子がホテルの部屋から階段とエレベーターを使ってロビーに降りる話だからね。
それも親子を妨げるものがほとんどなく、途中でいちいちテンポを崩す会話が入るんですよ。なんでさっさと逃げないんだよ。
おそらくこれを見た日本の視聴者はもれなく、釈由美子の出番の多さに驚くでしょう。ちょい役かと思ったら準主役級で、「ゴジラVSコング」の小栗旬よりもよっぽどハリウッド俳優の仲間入りしていました。
ただ、なんで素人に毛が生えた程度の釈由美子によりによってあんなにたくさんのセリフを与えてしまったかについては、この映画のウイルスの正体ぐらい謎でした。ほぼほぼ不必要なセリフだからね。お母さんとの会話なんて全部カットでいいです。まじで、尺あげすぎだからね、釈だけに。
コメント
予告編見て突っ込みたいと思ったところがみんな書いてあったのでわろた。
お疲れさまでした。
危険なウイルスだと言うことだけが、わかった だからと言って話に、内容はない
特殊メイクは、そこそこ良かった