サーシャ・ガヴァシ監督によるサスペンスの神様、アルフレッド・ヒッチコックについての映画製作ドラマ。
ヒッチコックの伝記ものかと思いきや、彼の代表作「サイコ」の誕生日秘話に終始しており、ほとんどヒッチコックのことが何も分からない薄い内容の一本。41点(100点満点)
映画ヒッチコックのあらすじ
1959年、作品の高評価とは裏腹に監督としてはアカデミー賞に縁遠かったアルフレッド・ヒッチコック(アンソニー・ホプキンス)は、後にサスペンス映画 の金字塔と称される『サイコ』の製作に着手。
しかし独創的かつ奇抜であるがゆえに資金繰りは難航し、数々の困難に見舞われてしまう。さらに、常に彼を支え 続けてきた最大の理解者である妻アルマ(ヘレン・ミレン)との関係までほころびが生じてきて……。
シネマトゥディより
映画ヒッチコックの感想
もうちょっと生い立ちや映画監督で成功するまでの過程が見れたらよかったんですが、物語が有名監督の地位を手に入れた後、新作のホラー映画に着手するところから始まるので、その辺についてはなにも触れてなかったのが残念でした。
ヒッチコックの不気味で風変わりなエピソードも欲しかったですね。あとヒッチコックといえばかなり女優たちに悪さをしたという噂があるだけにその辺のダークでスケベなエピソードもあってもよかったですね。
セクハラといえばハーヴェイ・ワインスタインよりも前にヒッチコックだろって感じですよね。今だったらまあ訴えられてるでしょうね。
この映画を見ただけでは、恰幅のいいただの映画好きのおじさんという感じがするだけで、水野晴郎かと思いましたし、水野晴郎をキャスティングしたほうが面白かったんじゃないかなぁ。
普通に最後まで見られる映画ではあります。しかしいかんせん見所がない。普通の話が普通のトーンで進んでいくだけで、評価に値するのはアンソニー・ホプキンスの演技ぐらいでしょうか。
最後は「愛」で締めくくるのも安っぽいハリウッド映画的でいけません。「サイコ」が成功してめでたしめでたし、奥さんとの関係も良好、というだけでは2時間を費やしてヒッチコックの何を語ったというのでしょうか。
題名も「ヒッチコック」ではなく、「サイコについて」のほうが当てはまってますね。まるでヒッチコックには「サイコ」しかないみたいな描き方してるんだから、本当に。
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