悪い奴らが知恵と暴力と駆け引きでしのぎを削っていく爽快アクションイギリス映画。タランティーノの英国版みたいな感じです。54点
ジェントルメンのあらすじ
探偵のフレッチャーはある晩、マリファナビジネスを牛耳るミッキー・ピアソンの右腕であるレイモンドに近づき、2000万ユーロの支払いを要求した。
フレッチャーはタブロイド紙の編集長デイブからミッキー・ピアソンの調査を頼まれ、ミッキー・ピアソンが貴族たちと交流していえることを突き止め、中でも大富豪のマシュー・バーガーにマリファナビジネスを売却しようとしていることを知っていた。
それだけではない。チャイニーズ・マフィアの若頭ドライ・アイもそのビジネスに興味を持ち、オファーを持ち掛けたことも、それを機にマフィアたちの間で紛争が始まっていたこともお見通しだった。
フレッチャーは彼が知っていることをさらにまるで映画のストーリーを語るかのようにレイモンドに語り聞かせた。
ジェントルメンのキャスト
- マシュー・マコノヒー
- チャーリー・ハナム
- ヘンリー・ゴールディング
- ジェレミー・ストロング
- ミシェル・ドッカリー
- コリン・ファレル
- ヒュー・グラント
- エディ・マーサン
- チディ・アジュフォ
ジェントルメンの感想と評価
「スナッチ」、「アラジン」、「コードネーム U.N.C.L.E」などで知られるガイ・リッチー監督によるクライム群像劇。
マリファナビジネスをめぐってマフィア、ギャング、大富豪たちが果し合いを繰り広げるハチャメチャバイオレンスドラマで、エンタメ映画としては合格ラインには達しているかと思います。
探偵が掴んだ情報をもとにマフィアのボスの右腕から金を脅し取ろうとし、実際どんなことを知っているのかを語り聞かせる形でストーリーが展開していきます。
いかにしてマリファナビジネスのボスであるミッキー・ピアソンが身に迫る危機を回避していくのか、というのが最大の見所で、話を面白くするために複数の敵を作ってとにかくミッキー・ピアソンの命を狙わせる筋書になっています。
そのためやたらめったら多くのキャラが登場し、それぞれが好き勝手に殺し合いをするうちに多くのキャラクターが迫力と存在意義を失っていくのは惜しいところですね。
ライバル組織が登場するのはいいけど、せめてギャングとチェイニーズマフィアぐらいにしておけばよかったのになぁ、という気がしました。ロシアンマフィアなんてほとんど活躍できてないじゃないですか。
殺害シーンやアクションもちょくちょくありますが、基本的には会話劇、または回想劇だと受け取りました。バイオレンス度もそれほど高くないです。悪い男たちに格好良さやスタイリッシュさもそれほど感じられないですね。
語り手がヒュー・グラントなので、彼のゴリゴリのイギリス人訛りの喋り方にどう感じるかでこの映画の評価も変わってきそうです。くどく感じたらきついだろうし、気にならなかったらストレスなく見れるんじゃないでしょうか。
あるいは、もともとガイ・リッチー監督が好きかどうかでも評価は二分しそうです。なので鑑賞前に「スナッチ」を見ておくといいかと思います。これが好きならいけるでしょう。
僕にとってはヒュー・グラントのあの気取った喋り方をずっと聞かされるのは前半部分は結構ストレスがありました。あと、ヒュー・グラントの探偵がマフィアを脅迫してお金を奪おうとするストーリーラインが薄いんですよね。情報を持ってるから金を払えってマフィアに言ったところで消されてお終いじゃないですか。恐喝する相手を間違ってますよね。
一方で冒頭のシーンがエンディングなのかと思いきや予想を覆してきたのはいい意味でサプライズでした。ストーリー展開に関しては先が読めない面白さがあって、暇つぶしにはよかったです。
コメント
スナッチは当時楽しく見た記憶があるのですが、今作も相変わらずのガイリッチー節で、ちょっと古臭さを感じてしまいました。
いつもは先を読む事なんて出来ない私が、今作に限って予想が当たりまくりw意外性がなかったからかもしれません。
ガイリッチーは微妙な監督ですよね。