一度見たら病みつきになる極悪犯罪ドラマシリーズ。1エピソード見たら、ついつい続きが見たくなるような作りになっています。68点
ナルコス・メキシコ・シーズン2のあらすじ
ミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドは、40歳の誕生日を祝うためメキシコ各地の麻薬ビジネスを取り仕切るボスたちを集めて盛大にパーティーを開いていた。
コカインの密輸ビジネスは成功していたが、内部では様々な組織が緊張状態にあった。その発端がフェリックスのカルテルがアメリカの麻薬取締局DEAの捜査官カマレナを殺害したことにより、アメリカ政府が報復に動いていたからだ。
取り締まりが厳しくなったことでリスクも膨れ上がっていた。それによって組織同士がお互いを疑い、牽制し始めていた。
一方、DEAのウォルト・ブレスリンは、フェリックスを逮捕し、カマレナの敵を取るためオペレーションレジャンダを進めていた。
手始めにカマレナが拷問にかけられたときに現場にいたドクターを誘拐し、仲間の名前を吐かせることにした。
ちょうどその頃、フェリックスはガルフ・カルテルのボス、フアン・ネポムセーノ・ゲーラと面会していた。
フェリックスは、ガルフ・カルテルと手を組み、コロンビアのカリカルテルを麻薬ビジネスから追い出そうと企んでいた。
ナルコス・メキシコ・シーズン2のキャスト
- ディエゴ・ルナ
- スクート・マクネイリー
- マイケル・ペーニャ
- アルベルト・アンマン
- ホアキン・コシオ
- アレハンドロ・エダ
ナルコス・メキシコ・シーズン2の感想と評価
「ナルコス」、「ナルコス・シーズン2」、「ナルコス・シーズン3」、「ナルコス・メキシコ」に続く、マフィアドラマシリーズ。
メキシコで初めてカルテルを築いた麻薬ビジネス界のドン、ミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドの成功と転落を描いた実話ベースの犯罪劇です。
アメリカの麻薬捜査局DEA対メキシコマフィアの攻防やマフィア同士の抗争などをスリリングに描いており、ついつい最後まで見てしまうシリーズです。
バイオレンスと色気は、やはりコロンビア編と比べると、かなり劣りますね。対象年齢を下げたのか、麻薬カルテルの話にしては殺人シーンが少なかったし、ベッドシーンは限りなく少なくなっていましたね。
おそらく一番グロかった殺人シーンは、終盤の家族殺しのシーンじゃないでしょうか。それ以外は割とソフトにしてありました。
また、DEA捜査官を演じたスクート・マクネイリーが、ほかの俳優たちと比べると、やや迫力に欠けましたね。体がヒョロヒョロで、頼りにならなそうな感じが出ていて、とてもリーダー格には見えませんでした。
あと、メキシコ人マフィアの恋人役で登場するミミのキャラはちょっと嘘っぽかったかな。中にはああいうもの好きの女性もいるんだろうけど、あまりにも不釣り合いでしたよね。一番色っぽいのも彼女だったけど。
ちなみにミミ役のソシー・ベーコンはケビン・ベーコンの娘だそうです。
そういった突っ込みどころを含めても、男たちの究極の心理戦や交渉現場が見られて前シーズンよりは面白かったです。それぞれキャラも濃いし、スペイン語圏の俳優陣の演技は素晴らしいですね。
予想通り、今シーズンからエル・チャポが存在感を現わしてきました。メキシコ編自体がそもそもエル・チャポのストーリーを描くための企画に違いないので、それにしてはかなり時間がかかりましたね。
しかしただの運転手だった男が、殺し屋としてポジションを確立させ、いつしかシナロア・カルテルの重要人物になっていた、というのは裏社会のサクセスストーリーともいえそうです。
劇中、エル・チャポは組織に内緒で、独自にティフアナとサンディエゴに土地を買ってトンネルを掘り、麻薬の密輸ルートを建設しようとするなど、行動が大胆になっていきます。
また、ティフアナカルテルと揉めたときも、彼だけは命拾いするところなど悪運の強さも光っていますね。犯罪の道で成功する人物の悪運ってものすごいものがありますよね。
そんなエル・チャポのような組織同士の掟を守らず、好き勝手やる奴らが増えてきたことで、全組織のボス、ミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドは徐々にメキシコの麻薬の流れを支配できなくなっていきます。
早い話が手下からボスが舐められるようになったわけで、組織の団結力が崩れ、ポジション争いが勃発し、形勢が逆転するのも時間の問題であることが伝わってきます。
今シーズンに限っては、マフィア同士が揉めだしたことで、勝手に弱体化していった感がありますね。
アメリカのDEA対メキシコカルテルの戦いはあくまでもおまけで、いわゆる正義の味方が悪を捕まえる刑事ドラマ的要素はだいぶ減っていましたね。
その一方で後半では政治家とマフィアのつながりにフォーカスしていて、いかにマフィアたちが裏で国を動かしていたのか強調していました。
投票システムをハッキングして、嘘の投票結果を表示させるとか、投票場に銃を持った男たちを送り込んで、票の集計を書き直させたり、やることなすことえげつないですね。
あんなことできちゃうんだったら、そもそも選挙する意味ないじゃん。法務大臣とマフィアのボスが手を組んじゃうとか世も末ですね。あそこまで汚職にまみれてたら、真面目に生きるのバカバカしいよね。
ただ、マフィアたちにあれだけ規律と協調性がないんだったら、むしろ政府や取り締まり当局は何もしないほうが勝手に自滅してくれたりするかもしれませんね。DEAの決死の努力は果たして意味があったのか、考えてしまいました
結局、どんな極悪人を逮捕したところで、また別の悪人が出てくるっていうエンドレスゲームだから、逮捕とか組織壊滅とか政府が手柄をアピールするポーズでしかないですよね。
さて、エンディングでは、ボスが逮捕されたことにより、これからはそれぞれがそれぞれの島を独自に切り盛りしていく方針に決まり、それはすなわちメキシコ麻薬戦争が勃発することを暗示しているようでもありました。
独裁者がいることでなんとか秩序を保てていた犯罪者たちも、自由にやっていいよということになったら、やりたい放題するのは目に見えていますね。
そしてその中でもエル・チャポがめちゃくちゃやるんでしょう。次のシーズンが楽しみなってきましたね。
コメント
今から見るのですが、前シーズンは微妙な評価だったのに今回は評価高いですね
やっぱり重要な人物がでてくると話が盛り上がるんですね
前回より、なぜか楽しめましたね。時間がたって、コロンビア編とのギャップが薄まったというのもあるかもしれません。あと比較対象がメキシコ編の前シーズンになったということもあって、前作より楽しかったという印象を受けました。