アメリカで公開初日だけ1位になったらしい、しょぼしょぼホラー。間違っても大人が見るやつじゃないです。24点(100点満点)
スケアリーストーリーズ怖い本のあらすじ
ペンシルベニア州ミル・ヴァレーのハロウィンの日、ステラとオーギーとチャックとラモンの四人は、幽霊屋敷に肝試しのつもりで入っていった。
その家はべローズ家が所有していたもので、べローズ家の娘サラ・ベローズはかつて多くの子供たちを毒殺したという都市伝説が伝わっていた。
ステラは屋敷の中で怖いストーリーが書かれているサラ・ベローズの本を見つけ、持って帰ってきてしまう。
すると後日、ステラが家にいると、本が独りでに血でストーリーを書き上げていくのだった。
最初に書かれたストーリーはいじめっ子のトミーについてだった。本にはトミーがカカシになる、と書いてあった。
それ以来、トミーの姿を見た者はおらず、トミーの家のカカシはなぜかトミーの洋服を着ていた。
別の日、ステラとラモンは本に新しいストーリーが書かれていくのを目にしていた。
今度は友達のオーギーについてだった。それによると、つま先を失くした死体がオーギーの下を訪れ、つま先を探しに来るということだった。
ステラとラモンはオーギーに連絡を入れ、彼を救おうとしたが、オーギーは何者かに闇の底へと連れ去れてしまった。
それからというもの本には次々と怖いストーリーが書かれるようになり、ステラの友人たちが命を狙われるようになる。
スケアリーストーリーズ怖い本のキャスト
- ゾーイ・マーガレット・コレッティ
- マイケル・ガーザ
- ガブリエル・ラッシュ
- オースティン・ザジュール
- ナタリー・ガンツホーン
- オースティン・エイブラムズ
スケアリーストーリーズ怖い本の感想と評価
「ジェーン・ドウの解剖」で知られるアンドレ・ウーヴレダルが監督し、「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロが製作に携わったホラー映画。
アメリカではそこそこ話題になったようですが、結論からいうと、全く面白くなかったです。
アメリカでPG13(13歳未満禁止)、日本で全年齢対象としていることからも分かるように子供向けのホラーで、グロいシーンは皆無です。
それもそのはず元ネタは児童文学の「誰かが墓地からやってくる」なんですね。
その町に伝わる都市伝説的な子供を殺す恐ろしい女と、その女の本に書かれたことが真実になる、というのがテーマになっていて、どこか「デスノート」と「イット」をミックスさせたような印象を受けます。
さらにギレルモ・デル・トロ風のダークファンタジー的な演出を加え、ちょこちょこしょぼいお化けが登場するだけで、特に怖いシーンやエピソードはなかったです。
お化けより、むしろ人間の怖いエピソードで盛り上げればよかったんですけどね。死人とかお化けに頼ると、絶対しょうもなくなるの最初から分かってるじゃん。
序盤でいじめっ子のトミーを早々に殺したのは完全に間違いでした。目つきの悪さといい、雰囲気といい、この映画で唯一危険性をはらんでいたのは彼だけでした。むしろお化けじゃなくトミーがラスボスでも良かったんじゃないかな。
キャラクターデザインにもはギレルモ・デル・トロっぽさが出てました。見てよ、このお化け。酷くない? 学園祭のお化け屋敷かよ。
ほかにはこんな奴ね。こいつ「パンズ・ラビリンス」にいなかったっけ?
こんなお化けでアメリカの視聴者は怖がるのかなぁ? それが不思議。
要するに子供がこのレベルのお化けから逃げ惑うだけの話で、明確な敵キャラがいるわけではなく、意表を突く展開があるわけでもないです。
謎の都市伝説オババ、サラ・ベローズも散々引っ張った割には大したインパクトを残せていませんね。劇中、何回サラ、サラ、サラ言うんだよっていうぐらい、サラ・ベローズの名前が出てくるんだけど、うるせえとかしか思えませんでした。あんなに名前出すならとっておきの奴を用意しておけよって。
子役の俳優たちもそれぞれ当たり障りのない演技しかしておらず、存在感のあるキャストはゼロです。じゃあ有名キャストを起用していたら良かったのかというと、おそらく変わらなかったでしょうね。
上映時間は2時間ないぐらいですが、後半は子供の誰かが標的になる>お化けに襲われる、というパターンの繰り返しなので飽きてきます。前半はそこそこ見れるのに後半の失速ぶりが致命的でした。
また、ラストに何も解決しないのもしっくりこない要因です。失踪した子供たちを必ず救い出すとか言って、続編の製作を匂わすのような終わり方にも違和感を覚えました。
お願いだからシリーズ化だけはやめてね。
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