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アンノウン・ソルジャーは主人公がうざい!感想とネタバレ

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第二次世界大戦中のフィンランドとソ連の戦いを描いた戦争もの。フィンランド人にとっては自分の国が敵国に奪われ、命がけで奪還しようとする兵士たちのひたむきな姿に涙せずにはいられないでしょう。しかし日本人が見てもおそらく同じ気持ちにはならないはずです。43点(100点満点)

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アンノウン・ソルジャー英雄なき戦場のあらすじ

1941年、フィンランド軍はソ連の侵攻に抵抗ようと、中隊を形成し、ソ連に奪われた領土に攻撃を仕掛けていた。

機関銃中隊に配属されたのは、誰もがその実力を認めるベテラン兵士ロッカ。ロッカはしかし上官の命令に度々逆らうことで知られ、軍人らしからぬ振る舞いすることが少なくなかった。

中隊にはほかにも、愛妻をヘルシンキに残してきたカリルオトやヒエタネン、コスケラなど若い兵士たちが大勢いた。

彼らを中心とした優秀な兵士を前線に置いたフィンランド軍は、軍事力で圧倒的に勝るソ連に果敢立ち向かい、いくつかの領土の奪還に成功するものの、時間が経つにつれ両国の戦力の差は歴然となり、フィンランド軍は追い込まれていく。

アンノウン・ソルジャー英雄なき戦場のキャスト

  • エーロ・アホ
  • ヨハンネス・ホロパイネン
  • ジョシ・ヴァタネン
  • アク・ヒルヴィニエミ
  • ハンネスウ・スオミ
  • パウロ・ヴェサラ

アンノウン・ソルジャー英雄なき戦場の感想と評価

アク・ロウヒミエス監督による、フィンランド人向け戦争映画。小説「アンノウン・ソルジャー」の実写化で、フィンランドで史上最大の動員数を記録したフィンランド映画だそうです。

とはいえあくまでもフィンランド人に受けた映画で、フィンランドの歴史的、地理的背景を理解していない人には面白くないと思います。それはフィンランド人が「火垂るの墓」を見ても、おそらく日本人のように感情移入できないのと同じだと思います。

戦争映画って一見普遍的でグローバルなようで、実はかなりターゲットの狭い映画だったりするんですよね。特に国民感情を煽るようなタイプの戦争映画は、外国人にはあまり理解されないのも無理はないのでしょう。

逆にいい戦争は、どこの国の話とかを超越した人間ドラマを持っていますよね。この映画にはなかったです。

むしろ僕にとってはただの長ったらしい3時間越えのドンパチものでしかなく、確かにバトルシーンは緊張感があっていいけれど、キャラクターの描写に物足りなさを感じました。物足りなさというか、ほとんど人間が描かれていなかったですよね。

いちおうベテラン兵士のロッカが主人公のようですが、ストーリー自体は特別ロッカにフォーカスしているわけではなく、その時々で違う兵士の視点になります。

しかしながらそれぞれの兵士の背景を紹介し、サイドストーリーを広げていき、視聴者の共感を誘うというよりは、ちょこちょこっと恋人や家族のエピソードを映して、「みんなそれぞれ地元には大事な人がいるんですよ」みたいな当たり前のことを美しく描いただけで、最後までキャラクターの個性や特徴が浮かんできませんでした。

群像劇のような手法を取っているので視点はその都度バラバラになるし、基本人物描写には力を入れておらず、戦況を伝えることがメインになっていますよね。それならいっそのことバトルシーンだけにしてもらいたかったです。

唯一個性があるキャラクターは凄腕の兵士ロッカです。見た目はただのアホ面でもロッカはいざ戦場に立つと、人が変わったように勇敢に銃弾の雨の中を駆け回り、優れた判断力と射撃のスキルを駆使して、敵を次々と倒していきます。

しかしそんな彼にしても、いい歳して反抗期の中学生のように上官に逆らいまくる、軍隊ではまずありえないキャラになっていました。なんであんなキャラにしちゃったのか理解に苦しみますね。

上官にため口を聞き、命令は聞いたり聞かなかったりで、それでも大した処罰を受けず、ニヤニヤヘラヘラしてやり過ごす男に果たしてフィンランド国民は共感を覚えたんでしょうか。

生きるか死ぬかの戦場で、いちいち口答えしては身勝手な行動を取る人間なんて、危険な存在でしかないんだから、早く軍刑務所に送るか、処刑しちゃえばいいのに。

軍隊にいながら、いい歳したおっさんが「規律なんて知ったこっちゃねぇ」とか言ってる姿はただただ格好悪いし、「それが俺のポリシーだから」みたいなこだわり見せられてもね。そんなに命令されるのが嫌なんだったら、部隊から外れて一人で戦えばいいじゃん。

せっかく戦闘シーンはリアルに描けているのに、ロッカのキャラがすべてを台無しにした感がありますね。それもそんな奴に限って主人公だからかなかなか死なないんですよ。頭を撃たれても死なないし、最後もあいつどうやって助かったんですか?

コメント

  1. ナタデココ より:

    もし良ければクレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃんをレビューしていただけないでしょうか??

  2. 笑福亭珍珍 より:

    芸術いうより、悪ふざけがすぎる。こんな奴に映画撮らす必要なし。
    演者が気の毒。
    バイオレンス映画やゲームが悪いという評論家は、なぜこの映画を批判しないのかわからん。

  3. misutagin より:

     この映画はハリウッド大作のように親切ではない。よくある様な個性的な連中が集まって何かする様なわかりやすい映画ではない。
     しかしローカルな内容だからこそ自分で調べる事により知らなかった世界が開ける。フィンランドにも他の国にも火垂るの墓を見て泣いた人は沢山いるのだし。
    何が引っかかるかは人それぞれだけど、見る側のスキルが試される映画ではある。

     兵士は上官の命令ばかり聞いていたら命がいくつあっても足りない。劇中の最後に出てきたような無能上司に当たったら最悪だ。そうで無くとも軍は人を駒としか見ていないので従順な兵士は次々死んで行き、最後にはロッカのような人物が生き残る。
     彼は我が儘で反抗的だが自立心があり、兵士の心境を代弁する存在だ。 勝つためで無く生き残るために戦っているので、仲間は彼に共感しついて行く。
     こんな兵士は戦記を調べればどこの国にも必ずいる。戦争を経験した人間の多くは彼らに恩義を感じ、懐かしい思い出でもあるらしい。
     現代社会でもこんな人いますよ(自分の周りにもいて頼りにされてました)。
     実際の戦争経験者からすると、過剰に家族や故郷の事は取り上げる映画は居心地が悪いものらしい。自分もお涙頂戴映画はあまり好みではないけどもう少し少し掘り下げてほしかった気もする。
     日本での公開は海外版で国内版はもっと長い映画なのでその辺はカットされてしまったのかも?
     
     ロッカがなぜ生きていたか? 彼は助かっていないと思う。なぜならわざわざ胸と腹を打たれる描写があったから。手足を失っても人は死なないが内臓が傷ついたらまず生きられない。この辺もオリジナルには説明があったのかもしれない。
     
     最後の場面は曖昧にぼかしているように見えたので、戦場で死んだすべての兵士、そして家族の夢、こうであってほしかったという願望なのだろうと思った。

  4. 暇人 より:

    上官に対して、強気な態度をとる人も軍隊には少なからずいます。中には逆らう人もいます。なのでありえないと言い切るのには、少し無理があると思いますね。