お酒も飲んでないし、揺れの激しい乗り物にも乗ってないのになぜか酔ってくる、ただただ気持ちの悪い映画。邦画史上に残る「舐めんじゃねえ」な作品です。マイナス980点(100点満点)
花とアリスのあらすじ
中学生の花とアリスは、電車の中で知り合った高校生に一目ぼれし、高校生を尾行する。アリスは外国人の生徒に憧れ、花はその友達の宮本にハートを奪われる。
やがて二人は宮本の通う高校に進学し、花は宮本のいる落語研究会に入部する。ところがある日、宮本がシャッターに頭を強打し、記憶を失ってしまう。
それをいいことに花は、宮本に告白されたと嘘をつき、彼に接近しようとする。しかし花は昔に隠し撮りしていた宮本の写真を見られてしまい、焦った末に元カノのアリスのものだと言い訳すると、アリスは嘘に付き合うために宮本とデートをするようになり、まもなく二人は本当に恋に落ちていく。
花とアリスのキャスト
- 鈴木杏
- 蒼井優
- 郭智博
- 相田翔子
- キムラ緑子
- 木村多江
- 黒木華
花とアリスの感想と評価
読者のルルさんとのれのれフォンさんのリクエストです。
「リリイ・シュシュのすべて」、「リップヴァンウィンクルの花嫁」、「打ち上げ花火下から見るか横から見るか」、「ラストレター」などで知られる、女子向けファンタジック・ナンセンス劇場を作らせたら、右に出る者のいない岩井俊二監督による、始まってから5分で嫌悪感と抵抗と吐き気を感じることのできる駄作。
しつこすぎるBGM、サブすぎるセリフ、下手すぎる演技がベースになっていて、まともにつながっていないぶつ切りカットの映像を流しているだけの代物です。
無駄と退屈に埋め尽くされた、必然性のあるシーンが一つもない世にも珍しい作りになっていて、とりあえず撮り貯めた映像を編集せずに見せたCMみたいなものだと思ってもらえればいいです。
まず、一番最初に気になるのがボリュームコントロールを完全にミスったピアノ音ですね。俳優の声よりも大きいぐらいでセリフに被ってくるから耳障りでしかないです。意図的に嫌がらせでやってるとしか思えないですね。
続いて設定がなにからなにまでなんだそりゃです。
- 憧れの先輩、雅志が記憶喪失になる
- 花が記憶のない雅志に告白されたと嘘をつく
- 花が親友のアリスに雅志の元彼女のフリをさせる
- 雅志がアリスのことを好きになる
- 三角関係が始まる
しょうもねぇ。
知っている人の顔や名前も認識できないほど頭を強く打って記憶を無くしたんだったら病院行けよ。とても恋愛できるコンディションじゃないだろって。
それに記憶障害を抱えている人間と恋して何が楽しいのかが分からないし、まともな関係性が成り立つわけないじゃん。
ずっと一緒に生活していた、あるいは付き合ってきたパートナーが記憶を無くしたっていうのならまだしも、まだなにも始まってすらいない学校の先輩の記憶が無くなってもって話ですよね。
なにからなにまで都合が良すぎて、よっぽど現実逃避していないと、こんなストーリーについていけないから。ただただどうでもいいっていうだけで。
ちゃんとしたストーリー性やテーマ性がないし、何を描きたいのかはっきりしていないから全ての出来事が唐突なんだよね。
そのせいで外国人の留学生、落語研究会、オーディションなどなどカットしても何の支障もないシーンばかりだからね。なんだよ、ラストのバレエの下りは。「ブラック・スワン」のナタリー・ポートマンよりひどいじゃん。
また、ところどころで笑いを狙っているようでことどとく空振りしているのが痛いです。オチやネタに使われているキャストには同情しか感じなかったです。アジャコングとか、ルー大柴とか可哀想でしかたないもん。
それでも鈴木杏と蒼井優が共演していて、二人のことを見ているだけで幸せになる人にはまだ楽しめるんでしょうか。
でもそうじゃない人にとっては、きつすぎる2時間の待ち時間となります。ディズニーランドで人気のアトラクションの列に並ぶか、この映画を見るかのどっちかを選ぶとしたら結構迷いますね。どっちも二度と御免ですね。
どうせなら物語の序盤に岩井俊二本人が出てくればいいんですよ。それでカメラ目線で、「この物語の中で語られていることに意味はなく、ただなんとなく雰囲気だけを楽しむための映画です。そのためきっと気に入るであろう若くて可愛い子を用意しましたので、ぜひ満足いくかと思います。ではお楽しみください」っていうナレーションでもしてくれれば、まだギャグだと思って受け止められるんでしょう。
でもこれまじでやってるんでしょ?これを女性監督が撮ったっていうんだったら、まだ分かるんですよ。女性目線の女性のための女性が撮ったお花畑の映画なんだなぁ、って納得できるから。まだ、ソフィア・コッポラが撮ったっていうんだったら許されるんじゃないかな。
だけどいい歳したおっさんが女子高生のキャピキャピした姿にフォーカスして、可愛いだけの映画を撮って、自己満足に浸ってるとか、まじでキモイです。
僕、生まれてこの方ほとんど吐いたことないんですけど、ちょっと今から吐いてきますね。胃酸がこみ上げて来てしょうがないわ。
コメント
素晴らしいとても良い文句です。980点(100点満点)
あざーす。
やばい。やっちまった
やっちまいましたね。
「花とアリス」にストーリー性がないのは私も思いました
こんなブログ記事もありましたよw
https://kiriao816.hatenablog.com/entry/2019/05/21/193714
ブログ記事読みました。まさにその通りのことが書いてありますね。
路線違いは分かった上で、あまりに文句が面白かったので観ました。
セリフ消音してバックに室内楽でも流せば、ネットカフェのBGVくらいには使えるかも。
あちゃー、これ見ちゃダメなやつです。
くっそー!じゃあ今度はプラス980点超えるような映画紹介してやる!!!
あっ!遅レスすまん!!
人の言葉では説明しにくい感情の描写や空気感を私は感じます。きちんと起承転結あるようなストーリーの映画とは別物で、フィルムで撮っていくという映画の本質を感じやすい作品だと思っています。好みの問題ももちろんあると思いますが誰か目線のストーリーの描写をしない抽象的さがわたしは好きです。
今日、二本立ての映画館で見ました。ほんとクソ映画でした。どうしちゃったのこの映画ってレベルでした。良かった、自分と同じ感性の人結構いて。
これ、映画館で見たら死にますね。
この文章を書いた人が100点満点の作品を書かないと失礼に値するでしょう。
マイナス100点を書くのであれば、自信のある100点映画なに?いってほしいですねぇ。
同作品類の花とアリス殺人事件ではかなり中高年に受けそうな描写もあるんですが、どういう印象なんでしょうね?観てないことはないですよね。
恋愛に免疫がないのでは、と思ってしまいます。
賛成反対どちらのコメントも歓迎って書いてるのに反対コメントにだけ返信してなくて草
ただ自分もこの映画はつまんなかったので同じセンスと信じて100点の映画を聞きたい。邦画で30年以内ぐらいだったら一番オススメなんですか?
感想は自由だけど女が女目線で女の喜ぶ物を作ったらなんで「お花畑」?無意識に女を見下した書き方やめろ
そのお花畑映画作ってんのは紛れもなく男じゃねーか