本気で見なければ楽しめる戦争アクションゾンビ映画。ほかのゾンビものよりは数倍ましです。51点(100点満点)
オーヴァーロードのあらすじ
ノルマンディー上陸作戦が開始された直後、ボイスら落下傘部隊は同地の通信網を破壊するべく敵地へと乗り込んだ。目的地に到着した一行はナチスの兵士たちと激戦を繰り広げることになったが、そこにはナチスが科学実験で生み出した怪物の姿もあった。
wikipediaより
オーヴァーロードのキャスト
- ジョヴァン・アデポ
- ワイアット・ラッセル
- マティルド・オリヴィエ
- ジョン・マガロ
- ジャニー・タウファー
- ピルー・アスベック
オーヴァーロードの感想と評価
「ガンズ&ゴールド」のジュリアス・エイヴァリー監督による、戦争映画とゾンビ映画のミックス。
戦闘シーンは迫力があるのに対し、ゾンビの下りはB級感が拭えないですが、全体的に娯楽映画として、分かりやすく見やすい内容になっています。
海外では評価はそこそこ良かったものの、興行はそれほど振るわなかったみたいですね。見方によってはただのB級映画だしね。
物語は、ナチスドイツが侵攻したフランスにアメリカ軍の部隊が降り立ち、古い教会にある電波塔を破壊するミッションを課される、というもので戦火の中、なんとか生き残った数人のアメリカ人兵士たちが、ドイツ軍が秘密裏で行っていた人体実験の現場を突き止める、という筋書きになっています。
人体実験の被験者たちは強靭な肉体を手に入れゾンビと化し、ドイツ軍は彼らを使って世界を征服しようと企んでいた、というのがオチになっていて、少数のアメリカ人部隊とゾンビ有するナチス軍の戦いをアドベンチャーっぽく描いていました。
オチ重視の映画ではなく、あくまでも戦争アクションを見どころにしていて、戦争映画ながらグーニーズやインディ・ジョーンズみたいなファンタジー要素がありますね。
ラストの爆発シーンで建物が崩れていく中を主人公が走る下りなんてもろインディ・ジョーンズだったし。
普通の戦争映画で終わってくれたほうが僕としては面白かったんですが、なんせメインの題材が人体実験で生まれた怪物たちなので、後半に入ってゾンビたちが現れるとどうしても安っぽさが増しますね。
主人公がドイツ軍の研究所に侵入する下りなんかは絶対バレるだろっていう隠れ方をしてたし、変な色の注射を打てばゾンビの出来上がりみたいな設定もバカっぽくて、突っ込みどころが満載です。
出演者も無名俳優ばかりで、何人か見たことあるなぁという顔ぶれがいる程度です。キャストはもちろん、映画全体のレベルがどこか一流と三流を混ぜたような雰囲気がありますね。
一方で戦争自体ホラーの極みみたいなものだし、戦争映画とホラー映画は愛称は抜群なので、ホラーテイストを戦場に加えるのはすごくいいなあ、と思いました。
ゾンビ映画なのでリアリティーはないけれど、序盤の空の銃撃戦や突然の地雷のシーンなど、迫力と緊張感のあるアクションシーンはいくつかあり、なんだかんだいっても見れない映画ではないです。
ゾンビに関しては、ほかの映画のゾンビと違って、足を引きずってノロノロ歩いたりせず、噛みつかれた人までゾンビになることもないです。
足は速いし、攻撃は噛みつきじゃなく、投げる、殴る、首を絞める、というシンプルなスタイルになっていて新鮮ですね。
ただ、強いゾンビは銃で撃たれても平気で蘇り、人を掴んだら数メートルはすっ飛ばすほどの怪力なのに結局のところアメリカ人のことは一人も殺せてないのがアホですね。
もともとアメリカ軍は少数部隊だから数人殺しちゃうと、誰もいなくなっちゃうので殺せないストーリー上の事情が見えて苦しかったです。あんな少数部隊も撃退できない時点で人体実験失敗じゃん。
挙句の果てには言葉を喋るゾンビまでいて、キャラのいい加減さが光っていましたね。英語を喋るドイツ人のゾンビって、もうそれ普通の人間じゃん。
コメント
あの「カウボーイ&エイリアン」だったか・・こういう一見あり得ないのに最後まで観させてくれる映画ありますよね。脚本がしっかりしているからなのか、普通にストーリーに没入できてしまう。そんなのあり得ないはずだと思いつつ、どこかであってもおかしくないかもっていう、とにかくそこが気になるよりストーリー進行が良いという映画。
このオーヴァーロードも観たいです!
軽い映画で、そこそこ見れます。でも映画館で見るほどではないかな、という感じもですかね。
ゾンビっぽいのが出てくるまで普通に戦争映画としてハラハラさせられる展開だったので、ゾンビ要素が入ってくるにつれて安っぽく見えてきたのが少し残念でした。同じ監督で純粋な戦争映画作って欲しいとも思いました。
この監督のゾンビが出てこない戦争映画見たいですね。ゾンビ以外の戦闘シーンがよかっただけに期待しちゃいます。