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カジノはマフィア映画の傑作!感想とネタバレ

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この記事は 約6 分で読めます。

演技、演出、脚本が素晴らしいマフィア映画。暴力、汚職、いかさま、裏切りが当たり前だった70年代から80年代のラスベガスを描いたドロドロのストーリーです。77点(100点満点)

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映画カジノのあらすじ

1970年代。全米で唯一賭博が合法な街ラスベガスはギャングに支配されていた。ベガス一のカジノ「タンジール」を仕切る”エース”ことサム・ロススティーンはプロのギャンブラー。かつてはシカゴで不法賭博で稼いでいたが、警察に追われ、賭博が許されるベガスにやってきて生活が一変。ただのノミ屋から、ロススティーン氏と呼ばれるほどにまでなった。

エースにとってギャンブルは仕事。確固たる情報を掴み理論的に賭け、ツキなどは一切信じない性格。そのため、次第にギャングから一目置かれるようになる。彼の助言に従えば確実に儲かるからだ。ギャングのボスを稼がせ喜ばせるのはエースにとって最高の安全保障であった。ボスたちにとって得がたい存在のエースに用心棒として幼馴染のニッキーが抜擢される。ニッキーは手の付けようがない悪党だった。

ボスたちの手下だったトラック運転手年金協会「チームスター」の会長アンディ・ストーンはフィリップ・グリーンに6275万ドルを融資し、グリーンは4件のカジノを買収する。しかしこれは売上金の横流しのためにグリーンを社長に据えただけで、すべてはアンディの意図であった。そこでアンディはカジノを仕切れるノミ屋を探しているときに、エースに白羽の矢を立てた。エースは過去の逮捕歴のためライセンスが下りないことを理由に断るが、ライセンスを申請中でもカジノを運営できることを知り了解する。ちなみにライセンスを申請するだけで定期的に肩書きを変えるだけでいい、とも助言を受けた。

こうしてエースはタンジールを仕切ることになった。エースにとって客は「ただツキだけに頼って賭けるカモ」でありたちまち店の売り上げは倍増。エースは客に賭けさせ続けるテクニックを持っていた。それだけでなく、スポーツブックや派手な興行なども発案しエースはベガスに新時代を到来させてタンジール帝国の実質のボスに。

wikipediaより

映画カジノのキャスト

  • ロバート・デ・ニーロ
  • シャロン・ストーン
  • ジョー・ペシ
  • ジェームズ・ウッズ
  • ドン・リックルズ
  • アラン・キング
  • ケヴィン・ポラック
  • パスクァーレ・カヤーノ
  • L・Q・ジョーンズ

映画カジノの感想と評価

キング・オブ・コメディ」、「タクシードライバー」、「アビエイター」、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」、「沈黙 -サイレンス-」などで知られるマーティン・スコセッシ監督のマフィア映画。

カジノ支配人の成功と転落を追った衝撃の実話で、ニコラス・ピレッジのノンフィクションを基にしています。

ハリウッドのマフィアものといえば、「ゴッド・ファーザー」や「グッドフェローズ」がよく名作に挙げられますが、僕にとってはこの映画が一番です。合計で10回ぐらい見たんじゃないかな。

上映時間は約3時間もあるのにダレることなく、ノンステップで次から次へと出来事が起こっていく様子はエキサイティングだし、カジノ経営の裏側を細かく描写しているのがいいです。

金持ちのVIPにどうのようにお金を使わせるのかといった裏事情や、いかさま師や態度の悪い客への対応など基本無茶苦茶で、マフィアがラスベガスを牛耳っていた時代性を感じさせますね。

日本人の金持ちに散在させる下りとかはあるあるで、実際ラスベガスのカジノは今でも金持ちの客に対してはホテルや飛行機代を全額無料にしてカジノに招待するそうですね。

この映画のすごいところは、特にスタートから30分ぐらいまでのスピード感溢れるストーリーテリングです。キャラクターの紹介から入って、それぞれの役割と特徴を簡潔に語る。あれだけで一気に話に引き込まれ、最後まで集中力を切らすことなく見れます。

物語は、いかにしてエースがマフィアのボスたちからカジノの支配人に任命され、ラスベガスで成功したか、そして悪い女に捕まり、暴れん坊の友人に手を焼き、どのようにして取り返しのつかないトラブルに巻き込まれていくかをリアルに伝えていきます。

ロバート・デ・ニーロが安定感抜群の演技を見せたのはいうまでもないんですが、シャロン・ストーンとジョー・ペシのパフォーマンスはそれを超えるものでした。シャロン・ストーンはそれまでずっとセクシー系女優のイメージが付きまとっていましたが、この映画で評価を変えましたね。わがままで惨めな女を好演しました。

対するジョー・ペシが演じた暴れん坊のニッキーは、今まで見たどんなマフィアのキャラクターよりも強烈なインパクトを脳裏に焼き付けます。

自分に逆らう者がいたらボールペンでぶっ刺したり、電話で叩いたり、万力で頭をつぶしたり、ととにかくやりたい放題。

そんな男を体が大きくて筋肉質なベタな俳優ではなく、ひときわ小さなジョー・ペシが演じたことに強烈なギャップを生み出していました。この映画の成功はニッキーのキャラによるものが大きかったはずです。

なぜかニッキーをはじめとする、マフィアによる暴力シーンの数々がすごい記憶に残こるんですよねぇ。あれだけ大胆な凶悪犯罪を犯してもほとんどお咎めなしって恐ろしいな。

表向きではエースやニッキーの二人がラスベガスで名をはせ、のし上がっていっているようで、実は遠くからマフィアの大ボスたちが全てコントロールしているという構造も面白いですね。

所詮権力を握るおじいちゃんたちが若者をいいように使って最後は全部美味しいところを持って行っちゃうっていうのが皮肉だし、社会の構図と似ていますよね。

一つ気になったのは、なんでエース(ロバート・デニーロ)ほどの真面目で抜かりのない完璧主義の男が、ジンジャー(シャロン・ストーン)のようなダメ女に惚れたんでしょうかね。せっかく金と権力と人望を手に入れたのに女運はないっていうのがまたリアルですねぇ。ジンジャーもジンジャーでどんだけ金が好きなんだよって。

ラスベガスは、ギャンブルだったり、ショーだったり、ネオンだったり、砂漠だったり、ネタにするには申し分なく、これまでたくさんの映画で使われてきました。

一攫千金の夢があったり、その裏で破産する転落の道があったり、つまりは「金」による人間の浮き沈みがはっきり出るのが物語にとってはいいんでしょうか。

劇中の終盤でも語られていますが、いまやラスベガスは健全な家族向けの観光地と化してカジノの街というより、すっかりテーマパークっぽくなりましたねぇ。

治安は大分良くなったとは言われるけど、なんせ金が集まる場所なので、当然それを狙った悪い奴がいるので行く際はくれぐれもお気を付けてください。チップアピールがうざい店員とかも多いしね。

ちなみに僕の母親はカジノのホテルで不良アメリカ人女に襲われそうになっていました。

エレベーターで二人きりになり、同じ階で降りてきて、部屋の前まで付いてこられたそうです。間一髪のところで大声をあげて部屋のドアを叩いたら逃げていったらしいんだけど、僕は気づかずその部屋でぐっすり眠っていました。間違ってもラスベガスは母親と二人で行くところじゃないです。

コメント

  1. mm より:

    いつも楽しく拝見しています。

    カジノ、大好きな映画です、
    何度観ても画面から伝わる緊張感にドキドキします。
    そしてジョー・ペシの声は一回聴いたら忘れません(笑)
    私はgoodfellowsも大好きなんですが、映画男さんはお好きですか?

    • 映画男 より:

      コメントありがとうございます。グッドフェローズは実はあんまり印象に残ってないんですよね。久々にまた見直してみようかなー。

  2. mm より:

    重ねてすいません、リクエストしてもいいでしょうか?
    私の好きなブラッドダイアモンドが今U-NEXTで観れますので良ければ是非感想書いていただきたいです。(以前もリクエストしたのですが、何度もすいません)手厳しい感想でも楽しみにしてます

    • 映画男 より:

      ありがとうございます。昔、ここでも紹介していましたが、機会があればまた見てみます。あと、リクエストは基本、問い合わせフォームからお願いします。じゃないと忘れるので。