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ビール・ストリートの恋人たちはつまらない失敗作!ネタバレと感想

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この記事は 約5 分で読めます。

この映画を誉めておけばとりあえず薄っぺらい人たちからは優しい人って言われそうな愛の物語。会話がつまらないし、ワンシーンが長いし、最後までダラダラです。38点(100点満点)

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ビール・ストリートの恋人たちのキャスト

  • キキ・レイン
  • ステファン・ジェームズ
  • イーサン・バレット
  • セヨナ・パリス
  • レジーナ・キング
  • コールマン・ドミンゴ
  • ブライアン・タイリー・ヘンリー

ビール・ストリートの恋人たちのあらすじ

「赤ちゃんができたの」
1970年代のニューヨーク。ティッシュは19歳。恋人のファニーは22歳。幼い頃から共に育ち、自然と愛を育み、運命の相手を互いに見出した二人にとって、それは素晴らしい報告のはずだった。

しかし、ファニーは無実の罪で留置所にいる。彼はティッシュの言葉を面会室のガラス越しに聞いた。小さな諍いで白人警官の怒りを買った彼は強姦罪で逮捕され、有罪となれば刑務所で恥辱に満ちた日々を送るしかない。

二人の愛を守るために家族と友人たちはファニーを助け出そうと奔走するが、そこには様々な困難が待ち受けていた…。魂を試されるようなこの試練を乗り越え、恋人たちは互いの腕の中に帰ることが出来るだろうか。

公式サイトより

ビール・ストリートの恋人たちの感想と評価

ムーンライト」で知られるバリー・ジェンキンス監督による冤罪ドラマ。ジェームズ・ボールドウィンの同名小説の映画化です。この作品からレジーナ・キングがアカデミー賞助演女優賞にノミネートされています。

ジェームズ・ボールドウィンを知らない人は彼自身がテーマになったドキュメンタリー「私はあなたのニグロではない」を見たらいいと思います。めちゃくちゃつまらないけどね。

さて、この映画は恋愛劇に冤罪ドラマをミックスさせていて、恋愛のエピソードも冤罪のエピソードも中途半端で、理不尽な差別社会で生きる、なんとなく苦労している黒人の若者カップルを使って同情を誘うのに終始必死でした。

ストーリーはなかなか雑です。幼馴染のティッシュとファニーは大人になると自然に恋に落ち、結婚を夢見ます。二人はアパートに改装される工事前の建物を見つけ、新居を確保します。

しかしそんな幸せの真っただ中にいたファニーはある日、悪徳警官にレイプの容疑を着せられ、逮捕されてしまいます。

刑務所の中、ファニーはティッシュから妊娠したことを告げられます。嬉しいと思う反面、子供が生まれても刑務所から出られるかどうかも分からないファニーは複雑な気持ちになります。

一方のティッシュは何が何でも子供を育て、そしてファニーを刑務所から出すと約束し、彼を助けるためにあらゆる手段を尽くす、というのが筋書です。

前半40分はロマンチックな映像と音楽を使ってファニーとティッシュの恋の馴れ初め的なエピソードを紹介するんですが、本題に中々入っていかないじれったさをあの時点で僕は感じました。

そして中盤に差し掛かって初めて刑務所にいるファニーがレイプ容疑をかけられているのが分かります。そんなインパクトのあること最初に言えよって話だし、はっきり言ってストーリー構成に失敗していますね。

無駄な時間帯が多く、テンポが遅いんですよ。そして中盤からは裁判ドラマになるのかと思いきやダラダラと恋愛劇が続き、適当な人種差別エピソードを投入しただけで、結局裁判シーンもなく、「不公平だよねぇ。理不尽だよねぇ。差別ってひどいよねえ」的な悲劇の演出で物語は幕を閉じます。

公判のシーンがあって、証拠もなにもないまま不当に有罪判決を受けて、という流れだったら、悔しさ、やるせなさの残るラストになってたのに肝心な裁判をすっ飛ばしちゃってるからね。警官と被害者の証言だけで有罪になる裁判がどんなものなのか見たかったのに。

それで愛だなんだっていって全てを美化して純愛ドラマ風にしてたけど、そもそも都会育ちのニューヨーカーが幼馴染と結婚するかよって。

レイプ事件の被害者が裁判中にも関わらずプエルトリコに帰国しちゃったり、夫婦してまだ工事も始まってない間取りすらも分からないアパートを借りようとしたり、ちょくちょくいい加減なことが起こりますよね。

そういえば「ムーンライト」もテンポは決して速くなかったし、どちらかといえばスローな映画でしたよね。

それでも面白かったのは、黒人のギャングがゲイだった、という意外性があったからなんですよ。

それに対してこの映画は、ただの黒人差別映画の域を超えていません。もちろん監督が自分の人種、文化、歴史のことなどを物語で伝えていくことには意義はあります。でも他の黒人映画と同じような演出に行きつくならわざわざ見る価値はないかなぁ。

もしかしたら「ムーンライト」はまぐれだったんじゃないのか、とすら思えてきたもん。バリー・ジェンキンス監督が今後M・ナイト・シャマラン監督みたいなことにならないように心から祈っています。

コメント

  1. 名無しの在米黒人アメリカ人の妻 より:

    感想が黒人系アメリカ人の背景、歴史、文化に関する知識に対して無知すぎるのを感じます
    もう少し勉強してはいかがでしょうか