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【動画】華氏119はトランプ批判が弱い!感想とネタバレ

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政治の記録映画をエンタメに昇華させるのには成功しているものの、トランプ批判という面では弱い作品。フォーカスがぶれてます。53点(100点満点)

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華氏119のあらすじ

2016年11月9日、アメリカはもちろん世界中の人々が、何かの間違いか、大掛かりなジョークかと驚いた。ドナルド・トランプが、アメリカ大統領選の勝利を宣言したのだ。当選してからもトランプは、連日のツイッター炎上に、虚言暴言やスキャンダルをまき散らし、政権はカオス状態に。だがその一方で、着々と公約を果たしてアメリカを変えると共に、国際政治にも精力的に取り組み、同盟国である私たち日本を筆頭に、世界に影響を及ぼし続けている。

当初は、すぐに本性を現し、無能もバレて、世界中からブーイングを浴びながら、“任期の途中で罷免”などという予想さえ飛び交っていたのに、いったいなぜこんなことに!? そんな、あなたの疑問にすべて答えるために、あの“アポなし突撃男”が、またまたやってくれた! ブッシュ政権にケンカを売って拍手喝采を贈られ、世界的大ヒットを成し遂げた『華氏911』のマイケル・ムーア監督だ。

実はムーアは、2016年7月に「大統領選にトランプが勝利する5つの理由」というエッセイを書き、この暗黒時代を予測していた。止められなかった未来を迎えてしまった今、11月の中間選挙に一撃を与え、次の“再選”という未来だけは体当たりで阻止するために、監督生命はもちろん人生さえもかけたムーアの闘いが始まった──!

公式サイトより

華氏119の感想と評価

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」、「キャピタリズム マネーは踊る」などで知られるマイケル・ムーア監督による、アメリカの政治システムをはじめとするドナルド・トランプ政権に対する批判的ドキュメンタリー。

政治の話をここまでドラマチックに演出して一般の人にも分かりやすく楽しんで見れる一本の映画に仕上げる手法は、さすがだなと思います。

それまで見向きもされなかった政治ドキュメンタリーを編集力と演出力とユーモアと皮肉とストーリーテリングを武器にこれだけポピュラーにしたのは間違いなく、マイケル・ムーアによる功績じゃないでしょうか。

しかしその一方で宣伝で「トランプのからくり全部見せます!」と語られているような、秘密や新しい発見はなかったです。

「華氏911」と比べると、トランプに対する批判や掘り下げ方が弱いなあと感じました。すでに何度も報じられていて誰もが知っている情報を取り上げているだけだったし、もっとトランプの生い立ちや軌跡をたどっていき、人物像を分かりやすく伝えたうえで批判すればいいのに多くの時間はトランプと関係の薄いの出来事に割いていましたね。

結構な時間をミシガン州フリント市で起きた水道汚染に使っているんですが、あれはオバマ政権下の出来事だったし、その原因を作ったミシガン州リック・スナイダー知事とトランプが支援関係にあったというのなら、その関係性にもっとフォーカスするべきだし、全体的に焦点が合っていません。

さらに銃乱射事件、教員によるストライキなどを取り上げて、アメリカの現状を嘆きつつ、政治システムに一石を投じる、という構成になっていて、序盤と終盤にトランプ大統領を使っているだけで彼がメインという感じがしませんでした。

トランプ大統領は確かに発言は過激だし、人としてはクズかもしれないけど、国民が彼を選ぶのもなんとなく分かる気がします。

僕の住むブラジルでも女性蔑視、差別発言上等のボルソナロが大統領に選ばれたし、麻薬犯罪者は容赦なく殺しちゃえと公言するフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領の支持率がすごいのも今の時代、優しくて賢くていい人そうな大統領よりも、たとえ悪くても強そうに見えて有言実行してくれそうな人を必要としてるからなのでしょう。

トランプは良くも悪くもテレビ受けはいいし、彼の存在自体がエンタメなんですよね。あれで大統領まで上り詰めちゃうんだからすごいなぁ。国民がバカなだけなのかもしれないけど。

マイケル・ムーアはトランプのことをヒットラーと比較しているものの、さすがに今の時代、アメリカでヒットラーほどの独裁者にはなれないでしょ。この先、どうなるかは誰にも分からないけどね。

それにしてもここ最近マイケル・ムーアの作品は彼自身が取材してないものばかりですね。寄せ集めの映像を編集しただけのものになっているのが気になります。

「ボウリング・フォー・コロンバイン」や「華氏911」のときは彼自身が前線に出てたから面白かったのに最近はほぼナーレーターだけで、おまけ程度に登場するだけのものが多くて残念です。

年齢を重ねているし、体力がなくなったというのもあるんだろうけど、現場にいないとどうしても手抜きに感じてしまうんですよね。

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