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暁に祈れは怖くてちびる実話刑務所ドラマ!感想とネタバレ

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ショックと恐怖でちびること間違いなしの実録刑務所映画。こんなもん見たら、冷や汗しか出てこないです。69点(100点満点)

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暁に祈れのあらすじ

イギリス人のビリー・モアは、タイでキックボクシングの試合に出て日銭を稼ぎ、ドラッグに溺れる毎日を送っていた。

ある日、ビリー・モアの家に警察ががさ入れにはいり、彼は銃の所持などで逮捕されてしまう。

言葉も分からない土地でビリー・モアは刑務所に送られ、凶悪犯罪者たちの房で刑期を過ごすことに。

刑務所内ではほかの囚人たちの暴力に怯えながら、現実逃避のためについついヘロインに手を出してしまう。

そんなビリー・モアを救ったのはキックボクシングだった。彼は刑務所内のキックボクシングチームに入り、特権と自由を求めて練習に精を出す。

暁に祈れの感想

ジョニー・マッド・ドッグ」のジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督による、実話を基にした衝撃の刑務所ドラマ。同名ノンフィクションの実写化です。

タイの刑務所に収監されたイギリス人青年がいかにして生き延びていくかをリアルに描いた恐ろしくてしんどい映画です。

物語は、血気盛んなビリー・モアがタイで素手のキックボクシングの試合に出たり、ドラッグを売ったりしているうちに警察に捕まり、刑務所送りになるところからスタートします。

タイ語の分からない彼は刑務所内でも困惑しっぱなしでほかの囚人たちの行動を真似てなんとか一日をやり過ごします。

そのうちビリー・モアはほかの囚人とトラブルを起こし、入れ墨だらけのギャングたちが集められた房に移されます。

そこでは監視の目も行き届かない中でギャングたちが好き放題していた、というのがストーリーの流れです。

こんなにヘトヘトになる映画は久々に見ました。主人公の置かれた状況が悲惨すぎて目を覆いたくなるようなシーンの連続で絶望99%、希望1%の内容になっています。

まず、外国人として海外途上国で刑務所送りになったらもう人生詰んだも同然でしょう。言葉は通じない。リンチされる。レイプされる。そもそも刑期があと何年なのか分からないって絶望しかないじゃないですか。

大部屋に4,50人ぐらいで川の字になって寝させられ、スペースがないから両隣の男たちの顔や手足が自分の体とぴったりくっついている状態で夜を過ごすって気が狂わないほうがおかしいって。死んだほうがましっていう状況はあのことを言うんですね。地獄ですよ、地獄。

そんな劣悪な環境で主人公が格闘技を通じてわずかな希望を見出し、刑務所内のレディーボーイと恋愛したり、悪い囚人たちに命を狙われたりしながら、なんとか生き延びようとしていく姿は人間性に溢れています。

ラストではビリー・モア本人が父親役で登場してましたね。彼はこの映画を自分で鑑賞してみて一体どんな気持ちになったんでしょうか。これが彼本人です。

ちなみにビリー・モアはタイの刑務所で2年以上過ごし、出所後も母国イギリスでほかの罪で刑務所に入ったそうです。刑務所で過ごした合計年数は15年だって。そう、根っからの悪なんですよ。

だから彼に同情するとか、感情移入するとか、そういうタイプの話じゃないんです。それが逆に新鮮で善悪とかそういうものをすっ飛ばした、ただただ悲惨なリアリティーを突き付けられるんです。

ビリー・モアの場合は自業自得だからしょうがないけど、理由はどうあれ、何があっても絶対刑務所だけは行きたくないですね。僕もブラジルに住んでいるんで、ここで刑務所に行くぐらいならいっそのこと殺してもらいたいです。

ふと、そんなことを考えてしまう映画でした。

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