前作の功績だけでなんとか体裁を保てている典型的なダメ続編映画。もっと滅茶苦茶やってくれれば良かったのに、と思わずにはいられないチャレンジ精神が感じられない作品です。39点(100点満点)
デッドプール2のあらすじ
のんきに過ごすデッドプール(ライアン・レイノルズ)の前に、未来から来たマシーン人間のケーブル(ジョシュ・ブローリン)が現れる。
大好きなヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)のためにまっとうな人間になると決めたデッドプールは、ケーブルが狙う不思議な力を持つ少年を守ろうと、特殊な能力があるメンバーだけのスペシャルチーム「エックス・フォース」を作る。
シネマトゥデイより
デッドプール2の感想
「デッドプール」の続編で、「アトミック・ブロンド」でお馴染みのデヴィッド・リーチ監督による下品でふざけ倒したコメディーヒーロー劇。
前作ほどのインパクトはなく、これといった爆笑シーンもなく、下品で口の悪い一風変わったヒーローという新鮮さと個性を残念ながら上手く活かすことができていなかったです。
あくまでも「続編」という感じがして、一度世に出てしまったアイデアにちょっとしたアレンジを加えて、お約束のボケとギャグを付け加えただけのような印象を受けました。
笑いは人種ネタ、下ネタ、皮肉ネタ、他の映画のレフェレンスネタがほとんどで、ハリウッドのベタなコメディーに成り下がった感がありますね。
ヒーローが登場する以外はハリウッドの典型的なお馬鹿コメディーのストーリー展開をなぞっているだけで、意表をつくところがなかったです。
一方で前作もそうだったけど、BGMがなかなかセンスいいなぁって思いました。音楽を使って散々遊んでいるのが分かるんですが、戦いの前のヒップホップは格好いいし、他の曲は笑いになっていたり、突然感動的な曲が流れたり、音では結構楽しめました。
特にTAKE ME ONのアンプラグド版は何気にいいですね。できればもっといい映画で聞きたかったよ。
ちなみにオリジナルはこれです。昔の映画によく流れましたね。誰もが一度は聞いたことがあるはず。
セリーヌ・ディオンまで楽曲提供しちゃってます。
物語は、恋人を殺されたデッドプールがXフォースを結成し、未来から来た人造人間のケーブルと戦ったり、また孤児の少年を守ろうとする話で、一見ストーリーがつながっているようで、一本の線にしっかりと結びつかないボロがありました。
それにしても恋人を殺されるヒーロー多すぎやしませんか? この映画に関していえば恋人を殺す必要性がほとんどないんですよ。復讐のストーリーかというとそうじゃないし、ただ、悲劇のヒーローにしたいだけでしたよね。
敵キャラが薄いのもいけませんね。ヒーロームービーはヒーローよりむしろラスボスが格好いいかどうか、キャラが立っているかどうかで良し悪しが決まると僕は思っていて、その点、本作は誰がラスボスなのかもはっきりしないようなところがありました。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のサノスは良かったけど、この映画の場合、ケーブルは途中からデッドプールと仲良くなっちゃうし、ジャガーノートはでかいだけだったしね。Xフォースのメンバーなんて全員ポンコツじゃないですか。
バトルシーンも大したことなかったですね。アクションを目当てに見ると、まず期待外れになるでしょう。
それでもちょっと笑えるシーンはいくつかあるんですけどね。デッドプールの下半身から子供の足が生えてくる下りは笑えたし、デッドプールの死ぬ前の最後の一言が長くて、死んだと思ったらまだ生きてるっていうボケは世界共通のコントですね。
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コメント
映画男さん、僕のようなキッズの為にも、ネタバレ注意くらいは書いてくださいよ〜w
まあ見に行きますけど
大丈夫、全然ネタバレになってないから。
そうなんですか!
ヴァネッサの死については知らなかったので衝撃を受けておりました。今はとりあえずこの後に更なるツイストがあることを願うばかりです。
ちなみにデッドプール3はやらないそうです。しかしXフォースのスピンオフが2019年にあるらしい(またユニバース化かよ)ので、その際はまた文句の方、よろしくお願いします。
楽しみにしてます。
はしめまして。失礼ながらコメントさせていただきます。
私も海外で日本に先駆けこの映画を見ることができました。私は前作もアメリカで公開日に見て大好きになったのですが、この続編も大好きです。
まずギャグに関しては、前作よりマーベルシリーズの内輪ネタが増えてパワーアップしている印象でした。開始早々のウルヴァリン串刺しネタから、クレジット後の「X-MEN ZERO」のウェイドをデッドプール自信がぶっ殺すシーンとか、遂にやりやがった!ていう禁断ネタで大爆笑しました。
ストーリーも前作よりテーマがしっかりしており、「亡き恋人の願いを胸に、悪の道に落ちた少年をどうやって救うのか」という一件デップーらしからぬポリシーのようなものを、これまたデップー独特のユーモア満載と共存させれたことは、むしろ前作より進化したのではとさえ思います。
キャラクターは、今作は本当にバラエティーに富んでいると思います。堅物コロッサスがダーティーな戦いも辞さないシーン、ポンコツチームのなか一人「幸運」だけで活躍するドミノ、そしてあまりにシリアスで「DCユニバースから来たの?」とまで言われるケーブルと、ミュータントが増えるだけで映画全体のアクション性がかなり上がったと感じます。感動したのはX-men三作目で登場したジャガーノートが大幅パワーアップして帰ってきたところと、お気に入りのネガソニックにピンキーパイの恋人が出来たことですね。
Take On Meの場面は本当によかったですね。まだ23歳なのでa-haの世代ではないですが、
すごくノスタルジックな気分になりましたし、死後の世界で待つヴァネッサに受け入れてもらうというシチュエーションと歌詞が本当にリンクしていました。
ですがやはり続編ということと、あまりに今回内輪ネタのオンパレード過ぎたので、前作およびX-menシリーズを見ていない人は置いてかれるかもしれないことが、低評価の理由なのかなと感じました。
前作が本当に傑作なので期待値は跳ね上がっているのは事実ですが、私は前作を気に入った方は是非今作も見てほしいと思います!
散文ではございますがコメントさせていただきました。失礼します。
確かに内輪ネタが多かったですよね。
たしかにつまらなかったです。
時系列はバラバラだったし、演出は一貫性が無かったし、わざわざ恋人が殺される必要性に疑問を感じたし、自分が散々復讐のために人を殺していきながら他人にはやらせないとか、何様のつもりだと思います。
パロディも知らない人には楽しめないし、つまらなかったです。
これはダメでしたねえ
ケーブル命が狙うって誤字じゃないですか?
誤字ですね。