超低レベルなハッキングバトルロイヤル。へなちょこハッカーがぽんこつ警察に仕掛ける漫画的なトリックに白けること間違いなしです。18点(100点満点)
ピエロがお前を嘲笑うのあらすじ
世間を震え上がらせたハッキング事件を起こし、さらに殺人容疑で追われる天才ハッカーのベンヤミン(トム・シリング)が警察に出頭してくる。ハッカー集団「CLAY」に加担して盗んだ情報によって殺人事件を引き起こしてしまい、今度は自分が狙われていると告白。その自白を基にベンヤミンの身辺調査に着手した捜査員は、不可解な事実を次々に見つけだす。
シネマトゥデイより
読者のkarioさんのリクエストです。ありがとうございます。
ピエロがお前を嘲笑うの感想
バラン・ボー・オダー監督による何から何までダサい三流ドイツ映画。音楽、ストーリー、演出、俳優、映像、もれなく全部ダサいです。
ハリウッド映画を意識したけど、お金が足りなくて、スケールが随分と小さくなっちゃいましたみたいな出来で、これドイツで本当に売れたの?って思っちゃうほどクオリティーが低いです。
物語は、ハッキングが得意なオタク青年ベンヤミンがひょんなことからハッカーグループに入り、憧れの天才ハッカーや政府に対して様々な挑発をしていく、だからどうしたの映画です。
ラストのオチが二転三転するのだけが見せ所で、そこに行く着くまでの前フリは何の意味もなく、時間の無駄でしかないです。こういう映画は最後の5分だけ見たら満足でしょう。
一番しっくりこなかったのは主人公ベンヤミンの目的です。彼がハッキングを通じて、なにを成し遂げないのかがはっきりせず、自分からわざわざ捕まるような事件を起こしておいて、最後は警察の手から逃げるためにトリックを使うみたいな展開が意味不明でした。
だったら最初から事件起こさなきゃいいじゃん。なにかしらの政治的思想があったり、大義名分があるならまだしも、なにもないんですよ。
まだお金持ちになりたいからハッキングするとかのほうが潔くていいのにしょうもない名誉欲のためにあれだけのリスクを犯して諜報機関の建物に侵入したりするモチベーションが分からないんですよ。
リスクの割には何のリターンもなく、逮捕される危険を冒してグループがやることといえば、自分たちの存在を世間にアピールするだけって。だからそれがどうしたのよ?
そうこうしているうちに事件に巻き込まれ、警察当局からは危険人物に挙げられ、身柄を追われる始末で、その傍らライバルのハッカーMRXと対決するっていうなんだかとても忙しいことになります。
MRXと主人公の頭脳バトルも漫画みたいで、とてもハッカー同士の技術対技術の戦いには見えないし、ユーロポール(欧州刑事警察機構)の捜査官ハンネなんてぽんこつすぎて笑うしかないです。
机の下に隠れてるベンヤミンを見つけられなかったり、せっかく捕まえたベンヤミンを個人的な判断で警察のデータベースをいじらせてあげたり、みすみす釈放したり、組織の在り方をなめてますね。
そんなふざけた世界の中で起こるトリックやネタばらしなんてもはや何の価値もなく、騙されるとか騙されないとかの問題ですらないです。だからなに?で終わりです。
ラストで登場人物たちが警察を煙に巻いてやったぜみたいにドヤ顔してる下りがアホでしょうがないですね。作戦成功も何も、そもそもやらなくていいことをやって警察に追われてるんだからただの馬鹿なんですよ。
自動車泥棒がわざわざパトカー盗んで、警察とのカーチェイスの末、なんとか上手く逃げられて、どうだ俺って天才だろ?みたいな話ですよ。
もしかして脚本の最後の一行に「実は~でした」って加えたら、なんでもいいと思ってんのかなぁ。簡単なサプライズだなあ、おい。
コメント
リクエストにお応えいただきありがとうございます^ ^
やはり辛口の批評になりましたか笑。
衝撃のどんでん返しに重点を置きすぎてたくさんの矛盾点が発生してしまってました。
捜査官なんてただの馬鹿ですよね。
基本、みんな馬鹿ですよね(笑)。