今もなお世界中の多くの映画を影響し続けるSFシリーズの記念すべき最初の作品で、気持ち悪さを楽しむ映画です。53点(100点満点)
エイリアンのあらすじ
西暦2122年、宇宙貨物船ノストロモ号は他の恒星系で採掘した鉱石を積載し、地球へ帰還する途上であった。乗組員達はコールドスリープから目覚め、到着も間近かと思われた。
しかし、船を制御するコンピュータ「マザー」が、知的生命体からのものと思われる電波信号を受信し、その発信源である天体に進路を変更していたことが判明する。
困惑する乗組員達だが、科学主任のアッシュによると雇用主のウェイランド・ユタニ社は契約書に「知的生命体からと思しき信号を傍受した場合は調査するように」と書いていた。やむなくノストロモ号は牽引する精製施設を軌道上に切り離し、発信源の小惑星に降り立つ。
船長ダラス、副長ケイン、航海士ランバートの3人が船外調査に向かい、謎の宇宙船と化石となった宇宙人を発見。その宇宙人には中から何かが飛び出したような傷痕があった。調査を進めるうち船の底に続く穴があることを発見。ケインがそこに降りると、巨大な卵のような物体が無数に乱立する空間へ辿り着く。その一つに近付いた際、彼の身に予期せぬ事態が発生する。
wikipediaより
エイリアンの感想と評価
「オデッセイ」、「悪の法則」、「ブラック・レイン」、「エイリアン・コヴェナント」、「ゲティ家の身代金」、「レイズド・バイ・ウルブス」、「最後の決闘裁判」などでお馴染みのリドリー・スコット監督による、全世界のSF映画に影響を与えた作品です。
1979年に公開された作品だけに今見るとB級映画の雰囲気すらありますが、斬新なアイデアで勝負しているのがいいです。特にSFとホラーをミックスしたSFホラーという新たなジャンルを確立したのは大きいでしょう。
ヒロインを演じた、シガニー・ウィーバーの出世作にして、代表作でもあります。この頃のシガニー・ウィーバーは美人で色気ありますねぇ。これで身長180cmだってよ。
ストーリーは、宇宙飛行士たちが地球に帰還途中に立ち寄った惑星でエイリアンと遭遇し、宇宙船の中に連れてきてしまったことから、船内で人間VSエイリアンのバトルが始まるといったシンプルな内容になっています。
何者かから電波信号を受信し惑星に着陸>エイリアンと遭遇>宇宙船の中にエイリアンが入り込む、という流れは、「エイリアン: コヴェナント」と全く同じなんですね。もちろんこっちがオリジナルですが。そう考えると、、「エイリアン: コヴェナント」がどれだけ手抜きか分かりますね。
さて、こちらの元祖エイリアンの方は大部分の出来事が宇宙船の中で起こり、地球のシーンは一つもありません。舞台は宇宙というより、宇宙船といっていいでしょう。そしてその宇宙船の設備はかなりちゃっちいです。プラスティックで作ったのかと思うようなセット丸出し感が時代を感じさせます。
宇宙船の中は無重力じゃないし、なぜか猫がいるし、船内で火炎放射器を平気でぶっ放したりするし、今考えると結構笑える設定になっています。
一方で宇宙のシーンや宇宙船を外から映したシーンなどは、1979年当時にしてはすごく革新的な映像で、CG技術のない時代にアイデアで上手く表現していますね。
チビエイリアンのプルプルした感じとか鳥のもも肉みたいで、気持ち悪さ満点です。アンドロイドの中身のグロテスクさもいいですねぇ。
残念なのはエイリアンがものすごいドアップか、そうじゃなければすごく引いたところからしか映しておらず、細かい動きや全体像が見えないようにしてあるところです。当時の技術ではどうしてもカクカクした動きになってしまうで、そうしたんでしょうね。なんとかごまかしながら作った感がすごいです。
とはいえ現在に至ってもハリウッド映画の宇宙人やモンスターはほぼほぼこのエイリアンを基にしていますよね。あるいはプレデターかのどっちかです。映画の世界における宇宙人のイメージを決めたといってもいいぐらいの影響力があります。
しかしなんといってもこの映画の最大の功績は、「エイリアン alien」という言葉を世界に広めたことにあると僕は思っています。
英語の「alien」は「宇宙人」のほかに「外国人」に対しても使うのがなかなか興味深いところです。そう、アメリカ人からすると外国人も宇宙人もエイリアンなのです。
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何度も見る。