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マンチェスター・バイ・ザ・シーのネタバレと感想

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ケイシー・アフレック主演の、16歳の少年の親権をめぐるドロドロ家族映画。淡々と話が進んでいく、悲劇と再起のヒューマンドラマで、ちょっといい話です。60点(100点満点)

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マンチェスター・バイ・ザ・シーのあらすじ

リー・チャンドラーは短気な性格で血の気が多く、一匹狼であった。彼はボストンの住宅街で便利屋として生計を立てていた。ある冬の日、リーは兄のジョーが心臓発作で亡くなったとの電話を受けた。実家に帰ったリーは自分が16歳になるジョーの息子の後見人に選出されたことを知る。兄を失った悲しみや自分に甥が養育できるだろうかという不安に向き合うリーだったが、彼はそれ以上に重い問題を抱えていた。

wikipediaより

マンチェスター・バイ・ザ・シーの感想と評価

2017年アカデミー賞のノミネート作品のひとつで、「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」のケネス・ロナーガン監督による家族ドラマです。現在のシーンと過去の回想シーンを交互に映し出し、家族が経験した様々な出来事を通じて主人公の内面を描く、全体的に悲しい雰囲気漂う映画です。

主演はベン・アフレックの弟ケイシー・アフレック。彼が扮する主人公リーは配管の修理などの仕事をし、仕事以外ではほとんど誰とも接することなく生活しています。

無愛想で、人付き合いが下手な彼は異性にも興味を示さず、夜になると一人でバーに飲みに行き、喧嘩して帰ってくるといった破滅的な日々を送っています。

そんなある日、彼の最愛の兄が心臓病で亡くなり、残された16歳の甥っ子パトリックの面倒を見ることになります。パトリックの母親はアル中で居場所が分からず、パトリックの親権はリーに委ねて欲しいと兄の遺言状に書かれていたことから、リーは急遽年頃の甥っ子の責任を背負うことになり、どうすればいいか分からなくなります。

というのもリーは過去に自分のミスで自分の娘たちを火事で死なせていることから、とても今さら子育てをする気にはなれず、地元にいるだけでも辛い記憶が蘇ってくるのです。

といったようにほとんど悲劇に次ぐ悲劇といった物語ですが、「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」でもそうだったようにケネス・ロナーガン監督は微妙な笑いを入れてきます。それがツボにはまるかどうかで、楽しみ方も変わってきそうです。

パトリックのバンドのリハーサルシーンやサンディーと中々ベッドインできないシーンなんかもそうだし、なにより母親との再会シーンが笑えます。ただの酔っ払いだった彼女が熱心なクリスチャンと再婚し、人格が180度変わったところなんかは胡散臭くていいですねぇ。あんな堅苦しい家には絶対住みたくないですもんね。

ただ、いずれのシーンもこの映画の雰囲気があまりにも重苦しいため、笑っていいのかどうかいまいち分からないような中途半端なユーモアになっていましたね。

その分感動のシーンもしつこくなく、全ての演出において「狙っている」感が少ないのが特徴です。問題はその微妙な演出を感じ取れるかどうかですね。僕にとっては普通に最後まで見れる映画でしたが、いい話だなあという程度で、それほど心に残るものはありませんでした。もっと大きな展開やドラマチックなラストがあったほうが良かったなぁ。

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