人間の世界をそのまま動物に置き換えたディズニーの社会派アドベンチャー。実社会の問題をアニメの世界の中で浮き彫りにし、視聴者に教訓を与えるタイプの教育ムービーです。50点(100点満点)
ズートピアのあらすじ
ハイテクな文明を誇るズートピアには、さまざまな動物が共存している。そんな平和な楽園で、ウサギの新米警官ジュディは夢を信じる一方、キツネの詐欺師ニックは夢を忘れてしまっていた。そんな彼らが、共にズートピアに隠された事件を追うことになり……。
シネマトゥディより
ズートピアの感想
新米警官のウサギと彼女のパートナーになったキツネがコンビを組んで事件を解決していく刑事ドラマ仕立ての物語で、テーマはずばり「差別や偏見の克服」です。
体が小さいウサギでは優れた警察官にはなれないと言われながらも周囲を見返してやろうと奮闘するジュディ。キツネは嘘つきで泥棒だというレッテルを貼られ、詐欺で生計を立てているニック。二人はひょんなことから行方不明になったカワウソを一緒に探しに行きます。
小さな手がかりを頼りにカワウソの居場所を突き止めた二人は、同じ場所に他の行方不明だった14匹の動物を全て発見します。事件を解決したジュディは一躍ズートピアの有名人になるものの、ある失言をしたことから今度はズートピアの捕食動物(プレデター)が差別を受けることになり、ズートピアは引き裂かれてしまう、というのがあらすじです。
まさに人種問題で割れている近年のアメリカ社会を映し出しているような内容ですね。登場キャラたちはみんな動物ですが、言葉も話すし、スマホも使うし、交通機関にも乗るし、人間そのものです。それぞれの動物に人の特徴が表れていて、特にネズミのマフィア一家がイタリア人風に描かれていたのが笑えました。
それでもあえて登場キャラを動物にしたのはやはりディズニーが世界の、特にアメリカの子供たちを教育したかったんでしょう。ここ最近のディズニー映画の中では一番「教訓」の色がはっきり出ていた作品ですね。
肝心の主題歌もコロンビア人歌手のシャキーラを起用するほど、気合が入っていました。序盤とラストにこの曲をタイミング良く挿入していたので、アナ雪の曲ほどではありませんがそこそこ人気が出そうな予感がします。
ユーモアもそれなりにありました。一つ失敗だったのは一番笑えるなまけ者のシーンを予告動画で全て公開してしまったことです。これによって本編を見たときにその笑いが半減してしまった感がありますね。ラストのオチはそれでも結構良かったですが。
ディズニーがすごいなあと思うのは、あれだけ完成されたアニメーション技術を持ちながら、毎回それを上回ってくるノンストップの技術革新です。「アーロと少年」でも映像はかなり綺麗でしたが、今回もそれに勝るとも劣らない撮影技術でしたね。あれじゃあ、もう日本のアニメなんて絶対に敵わないじゃないですか。ジブリもう死んだわ。
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コメント
最後の日本アニメ卑下が気にくわない。
そもそもズートピアは3Dアニメーションでジブリは2dなんだからそりゃ違うわ。
日本文化卑下である。反日か
比べても仕方ないものを比べるのが好きなら、ひとつの作品を精魂込めて完成までもっていける気力のある人間と、それを享受して知った顔で話したいだけの人間についても比べてみたらどうですか?閲覧数が増えると思います(^-^)
ネズミのマフィア一家はゴッドファーザーのオマージュです。
この映画結構オマージュに溢れててデュークが売っていた海賊版DVDが
(big hero 6)が(pig hero 6)になってたり、警察所長が Life isn’t some cartoon musical where you sing a little song and all your insipid dreams magically come true So let it goって言うシーンで明らかにアナ雪馬鹿にしてたり。見れば見るほど小さなディテールにこだわっててすごい作品だと思います
ゴッドファーザーだからイタリア系にしてあるんだっつーの。
ゴッドファーザーのパロディだってわかってたんですね映画男さんが一番嫌いだろう深読み馬鹿のようなコメントを書いてすいません。
いえいえ、気にしないでください。
コメント欄もとてもおもしろいです!笑
ズートピア、ナマケモノの予告動画を幸運にもみていなかったので、映画館で笑いがとまりませんでした。次のシーンにいっているのでいつまでも笑ってたらだめだと思うと余計に笑えて、つらく幸せな時間でした
動物の毛はふさふさで本当に技術がすごいですよね。
レトリバーさん
映像技術はやはりすごいですよね。
最後の一文は余計
ジブリの作品が全てCGに見える幻覚でも見ているのかな