今年のアカデミー賞作品賞のノミネート映画を全て見終わりましたので、偏見と独断の元に勝手に予想させていただきます。今年の受賞作品はあれしかないです。
作品賞
作品賞に名を連ねているのはこんな作品です。
消去法で選んでいくと、まずスピルバーグ枠でノミネートしている「ブリッジ・オブ・スパイ」は真っ先に落選です。こんな映画が当選してしまったら、映画界全体に悪影響です。
続いて女がやらかすだけの映画「ブルックリン」、じゃがいも映画「オデッセイ」、熊さんが活躍する映画「レヴェナント:蘇えりし者」もインパクトが薄いので落選です。誰の心にも響かない当たり障りのない映画が作品賞を取ってはいけません。
中でも唯一下馬評を覆す可能性のあるダークホースが「マッドマックス 怒りのデス・ロード」じゃないでしょうか。面白い映画でしたが、賞を与えるほどのストーリーじゃなかったです。ただ、バイクや車で行って帰ってするだけなので。
となると、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」、「スポットライト 世紀のスクープ」、「ルーム」の中から選ばれるんじゃないかというのが僕の予想ですね。どれも社会派ドラマという点で共通しています。
ずばりこの中からだと「ルーム」が受賞するでしょう。唯一感動させられた映画、それがこの「ルーム」だったからです。ちなみに僕は一昨年のアカデミー賞はずばり作品賞を的中させていますが、去年はかすりもしませんでしたので、あまりあてになりません。
監督賞
監督賞はこんな顔ぶれでした。
- アダム・マッケイ(マネー・ショート 華麗なる大逆転)
- ジョージ・ミラー(マッドマックス 怒りのデス・ロード)
- アレハンドロ・イニャリトゥ(レヴェナント:蘇えりし者)
- レニー・アブラハムソン(ルーム)
- トム・マッカーシー(スポットライト 世紀のスクープ)
この中から監督賞を選ぶとしたら、ジョージ・ミラーが一番有力なんではないかと思います。おそらく彼の功績を称えて今年受賞させるんじゃないかといった臭いがプンプンします。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」はストーリー性には乏しいですが、撮影にはとてもこだわりが感じられ、ほとんどのシーンがCGではなく実際のアクションというのが驚きですよね。
一方でアレハンドロ・イニャリトゥは去年も獲ったし、もういいでしょ、という感じがしますね。「レヴェナント:蘇えりし者」もところどころ彼らしい独特の撮り方をしていますが、すごかったのは熊のシーンぐらいでしたからね。
「ルーム」のレニー・アブラハムソンは特に優れているかというそうともいえません。作品自体は素晴らしいんですが、監督として優れているというよりストーリーや俳優たちの演技に助けられたという感じがします。
そんなわけで監督賞はジョージ・ミラーです。
そのほかの部門の予想は次の通りです。
主演男優賞
レオナルド・ディカプリオ(レヴェナント:蘇えりし者)
主演女優賞
ブリー・ラーソン(ルーム)
助演男優賞
クリスチャン・ベール(マネー・ショート 華麗なる大逆転)
助演女優賞
アリシア・ヴィキャンデル(リリーのすべて)
脚本賞
まとめ
作品賞以外の作品もほとんど見ましたが、まだここに紹介していないものもいくつかあります。今月はほぼ毎日映画を見ているような常態になっているので、さすがに頭がいかれてきています。映画を見るのは好きですが、見すぎもよくないですね。
なお、受賞者発表は日本時間で2月29日です。
コメント
はじめまして。いつも興味深く拝見させていただいてます。初めてのコメントです。失礼いたします。
今年のアカデミー賞にノミネートされている作品で、ルームもマネー・ショートもブルックリンもレヴェナントもスポットライトも(主演男優賞にノミネートされてるエディ・レッドメインのリリーのすべて)もまだ日本では映画館で上映されていないものばかりなのでなんとも言えないのですが、映画男さんは以前リリーのすべてのレビューで「ディカプリオは今年も無理かも…」と、おっしゃっていたのになぜディカプリオを予想されたのでしょうか。
4年連続ノミネートされてるのに今年受賞しないとディカプリオが拗ねてしまいそうだからでしょうか。それとも、今年こそは受賞ほしい、受賞させてあげたいという希望からでしょうか。(私はエディ・レッドメインが受賞して、ディカプリオが拗ねて俳優辞めるとか言い出してゴシップになったら少し面白いかなと思ってしまいます。笑 実際そうなったらすごく嫌ですが、矛盾した気持ちの瀬戸際にいます。笑)詳細を教えていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
まつをさん
コメントありがとうございます。ほかの記事までしっかり読んでいただいて恐れ入ります。エディ・レッドメインのほうが難しい演技をしていたような気がしますが、やっぱりそろそろ順番的にディカプリオなんじゃないかという予想ですね。そもそもスタローンが助演男優賞にノミネートされるぐらいの賞なので、どうせちゃんと審査なんてされないんだし。オスカーって一度受賞したら次からはほかの人に譲るとかでもいいと思うんですけどね。
お返事ありがとうございます、映画男さん。大変嬉しいです。確かに最近のアカデミー賞は、なんというか、見応えがないというか、ノミネートされてる感じが予想外(うそだろ、こんなのでノミネート?のような感じ)のものが多いので、ハリがない気がしますね。会場の客全員買収してるんじゃないの?みたいなね。
確かに、オスカー像を売ったり譲ったりすると面白いかもしれませんね。
ネットで調べていて初めて知ったのですが、オスカー像が150万ドルで落札されたこともあったようです。またそういったハチャメチャな事起こったら面白いですね。笑
これからも映画男さんのレビュー、楽しみにしてます。
いつも熱情ほとばしる文章ありがとうございます。
・レオ様男泣き(もっと早くよこせ)
・イニャリトゥ監督、「大先生」への階段をかなり上へ
・おらスターウォーズ次はもっと稼いでこいよ
といった感じでしたね。
自分はこれを機に、70年代のリチャード・ハリス版『荒野に生きる』がなんとか日本で観られないものかと願っています。
チーニー上人さん
ディカプリオついに獲りましたね。彼は子供のときからずっと第一線を走っててすごいですね。
こんにちは。
先日、友人主催の『オスカーパーティー』(部門別の受賞作を予想して賭けをする集まりです)に参加したのですが、映画男さんの批評を参考にさせて頂き、上位の成績を収めることが出来ました。
どうもありがとうございました!
それにしても、マッドマックスの6部門制覇は驚きでしたね。
ノミネートされた時点からびっくりでしたが。
ディカプリオがやっと受賞したのもよかったです。別記事へのコメントですみませんが、私も彼の作品の中では「ギルバート グレイプ」が一番素晴らしいと思います。
今月は続々とノミネート作品が公開されるので嬉しいです。
このブログに出会ったことをきっかけに、当たり前に映画を観る生活が戻ってきたような気がします。
それでは、また楽しみに読ませて頂きますね。
shさん
『オスカーパーティー』ってなんか秘密の集まりみたいで楽しそうですね。