スティーブ・ジョブスファンが見ても退屈してしまうほどのグズグズな会話で構成された、転落と成功の物語。
見ていて視聴者がイライラするようにできていて、脚本も編集もかなり失敗している駄作。19点(100点満点)
映画スティーブ・ジョブズのあらすじ
1984年、アップル社の新製品発表会本番を40分後に控え、スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は部下のアンディ(マイケル・スタールバーグ)ともめている。今回ジョブズはどうしてもMacintoshに「ハロー」とあいさつさせたかったが、当の主役は沈黙したままだ。マーケティング担当者のジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)は諦めるよう説得するが……。
シネマトゥディより
読者のビル・ゲイツ派さんのリクエストです。ありがとうございます。
映画スティーブ・ジョブズの感想
「127時間」、「スラムドッグミリオネア」などでお馴染みのダニーボイル監督の作品です。
もう一つのスティーブ・ジョブスの伝記映画「スティーブ・ジョブズ」も退屈でしたが、こっちも負けず劣らずの駄作です。
80%以上の会話がスティーブ・ジョブスの口論という見ていて誰も得しない作品で、自分とは無関係のトラブルに付き合わされる感覚に陥る映画です。
とにかくストーリー構成がものすごく下手ですね。スティーブ・ジョブスの多忙さを表現したかったのか、やたらと会話に誰かが割り込んでくるんですよ。
あれが見ていてかなりイライラします。彼だけでなく、登場人物たちはみんな早口でまくし立て、オチのない水掛け論を延々と繰り返します。
スティーブ・ジョブスはかなり気難しい、頑固で性格の悪い男として描かれていて、部下にも、長年のパートナーにも、娘にさえも無関心で冷淡に接します。
ストーリー自体はマッキントッシュ、ネクスト、アイマックの製品発表会の舞台裏を不親切に飛び飛びで映し出しているだけで、スティーブ・ジョブスの経歴を知らない人が見たらなんのことやらさっぱり分かりません。
各商品の開発風景が見られるわけでもなく、スティーブ・ジョブスがどのように商品開発に関わったのかも伝わってきません。
劇中では彼がアップルを首になったかと思ったら、次の瞬間にはまたすぐに復帰して新製品の発表会に参加しているという感じになっていて、かなり大雑把に編集されていたのが気になりました。
おそらく監督は、スティーブ・ジョブスの製品発表会の実際の映像があまりにも有名だから、あの下りをメインに持ってこようと思ったのでしょう。
それならそうと、本番のスピーチのシーンももっと再現するべきなのに、なぜか本番は全て飛ばされているという有様でした。
ラストもラストで、スティーブ・ジョブスが舞台に上がって、観客からスタンディングオベーションを受けて終わりという、ハリウッドのダメ映画によくありがちな演出で幕を閉じていました。
視聴者から支持されない映画に限って、劇中では出演者たちが一生懸命拍手して感動した演技をしている、というあの白々しさったらないですね。
それにしてもなんであんなに忙しいスティーブ・ジョブスを描いたのか理解できませんでした。もっとプライベートのときにどんなことをしていたのかとか知りたかったんですけどね。
娘のお母さんとはどのように知り合い、どのように男女の仲になって、またどのようにあんなにひどい扱いをするように至ったのか、その恋愛模様を描いても面白かったと思います。
あれだけせっかちな男だったら性行為が終わった瞬間に「ドアは向こうだから」と言って女を家に帰らせた、という可能性もぬぐえませんよ。それでいざ女が妊娠したら、「俺の娘じゃねえ、アメリカの男性人口の28%が彼女の父親かもしれないんだからな」などといったあの信じられないゲスいセリフを言ったのでしょうか。
もしこの映画で描かれていることが本当だとしたら、あなたの持っているそのiphoneはそんなゲス野郎のアイデアから生まれたのです。現実って本当に素敵ですね。
コメント
文句ありがとうございます。
連続してシティーブ・ジョブズの伝記映画が製作されるのは驚きですね。
ビル・ゲイツ派さん
リクエスト&コメントありがとうございます。連続して彼の映画が製作されるほど影響力のある人だったんですね。