戦闘シーンや爆弾処理シーンがリアルで臨場感のある戦争映画。一方でストーリー性が薄く、ただ次から次へと戦いの場が移っていくだけのシューティングゲームみたいな内容です。48点(100点満点)
ハート・ロッカーのあらすじ
2004年夏。イラク、バグダッド郊外。アメリカ軍の爆発物処理班は、死と隣り合わせの前線の中でも最も死を身近に感じながら爆弾の処理を行うスペシャリ ストたち。ある日も爆弾の処理を行い、退避しようとした瞬間に突如、爆弾が爆破。一人が殉職してしまう。
新しい中隊のリーダーに就任したウィリアム・ ジェームズ二等軍曹は、基本的な安全対策も行なわず、まるで死に対する恐れが全くないかのように振舞う。
補佐に付くJ.T.サンボーン軍曹とオーウェン・ エルドリッジ技術兵は、いつ死ぬかもしれない緊張感、特に一瞬の判断のミスが死に直結する爆発物処理の任務のなかで、徐々にジェームズへの不安を募らせていく。彼は、虚勢を張る只の命知らずなのか、それとも勇敢なプロフェッショナルなのか…。
(goo映画より)
ハート・ロッカーの感想
「デトロイト」、「ゼロ・ダーク・サーティ」などで知られるキャスリン・ビグローが監督した、イラクを舞台にしたアメリカの戦争映画。アカデミー賞にもノミネートされています。
爆弾処理班をテーマにした物語で、緊張感のあるアクションシーンが見所です。しかしそれ以外に見所はほとんどなく、ドラマチックさには欠けます。
できればイラクでアメリカ軍人がやらかしている悪行や醜態の数々をもっと見たかったですね。
一般人を誤射誤爆するなんてことも当然ありうるでしょう。もしかしたらイスラム教の女を銃で脅してバドワイザーの水着を着させたりして楽しんでるかもしれません。
もっとひどいのになると、女はおろか子供に乱暴する軍人もいるかもしれません。
拷問なんかももちろん秘密裏で行われていることの一つでしょう。そうした異常な出来事には触れず、戦闘にばかり焦点を置いたことで、この映画はいわば誰もが楽しめる娯楽映画に仕上がってしまった感があります。
もしかしてアメリカ政府がこの映画に金を出してるんじゃないのかなぁ、とも思えましたね。
アメリカ人の中にはこういう映画を見て刺激を受け、軍隊に入隊する男も多いんじゃないか、と。
「君、入隊の理由は?」
「ハートロッカーを見て格好いいと思ったら」
そういう若者がいればアメリカ軍からしたら、してやったりでしょう。
コメント
いや、モチロンそうでしょうとも!
こういう映画を観て、世界中で銃を撃ちたくて仕方ないというバカ人間が量産されることになるのでしょうね!
内容や意図するものが何もなくて、ただ映像として映し出しているだけでした。
複雑で誰もどう解決したらいいのか分からないような、この状況に、何かを投げかけられたらいいのに。
私は自分の意見を持てずにいます。(私は無知なのがいかんのですが。)
この映画に誤射やレイプが必要だとは思いません。
爆弾処理班の映画ですよ?
貴方はろくな考察もなしに表面しか見ないから誤射やレイプ、拷問が見たくんじゃるんじゃないんでしょうか?
匿名さん
コメントありがとうございます。僕はこの映画を「爆弾処理班」の映画というくくりで鑑賞しませんでした。あくまでも戦争映画だと思っていたので。
戦争には暴行や拷問がつきものなので、リアリティーを突き詰めていけば、そういうシーンにたどりつくのは自然だと思ったんですが。
うん、腑に落ちた。
何故か評価されているこの映画が好きになれなくて、礼賛している批評家もどきの言説も腑に落ちなかったんですが、同じ感覚の人が居て良かった。プロパガンダ映画ですね。
あ、他の映画では評価が違ってるものもありますが悪しからず(笑)
kazyさん
コメントありがとうございます。本当にこれはプロパガンダ映画でしたね。それにしても映画の中のアメリカ軍ってなんであんなにかっこよく描かれてるんでしょうね。
またコメントお寄せください。
「町山智浩と宇多丸のハートロッカー論争」は聞きましたか?
youtubeにあるので参考に聞いてみてください